4月も半ば近いというのに、激しい雪が吹きつけていた。北海道倶知安(くっちゃん)町のある羊蹄(ようてい)山麓の周辺は、北海道でも豪雪地帯として知られる。ニセコなどのゲレンデは、4月に入っても春スキー客でにぎわいを見せる。 そんな雪深い地で誕生したのが「豪雪うどん」だ。およそ20年前、倶知安のホテル第一会館((電)0120・36・1158)が創立30周年を記念して、地元特産品のジャガイモを使った名物料理をと考案した。 「戦中戦後の食糧難のころ、地元の農家ではジャガイモのデンプンをうどんにして食べていたそうです。それをヒントにデンプン9割のしこしこぷりぷり感のある麺(めん)を開発しました。あえて豪雪うどんと名付けました」と説明するのは総務・営業統括部長の大砂誠司さん(57)。1年がかりで完成させたという麺は、見た目も半透明でパウダースノーを想起させる。 開発の命を受けたのは、当時、料理長だった西