社会学の観点から水俣病研究に尽力した熊本大名誉教授の丸山定巳(まるやま・さだみ)さんが27日、心不全で死去した。74歳だった。後日、お別れの会を開く。喪主は妻三千代さん。 熊本県出身。68年に熊本大講師となり、翌年、水俣病1次訴訟の原告を支援する「水俣病研究会」に参加。理論面から訴訟を支えた。原因企業チッソや行政の内部文書、関係者の手記などの膨大な資料をまとめた「水俣病事件資料集」(96年刊行)の編著者も務めた。熊本大文学部長などを歴任。久留米工業大学と熊本学園大学でも教授を務め、熊本県水俣市立水俣病資料館で名誉館長に就いた。