宮崎県延岡市の養鶏場で今月発生した鳥インフルエンザの原因ウイルスは、4月に熊本県の養鶏場で見つかったものと同じH5N8亜型だが、遺伝子配列が異なることが分かった。農研機構動物衛生研究所(茨城県つくば市)が26日、解析結果を発表した。秋以降に別のウイルスが国内に侵入したことを示す結果だという。 H5N8亜型は、今年1月から韓国で発生が続いている。国内では4月に熊本県で確認された後、11月に千葉県などの野鳥から見つかった。熊本、千葉、宮崎のウイルスの遺伝子配列を比べたところ、それぞれが異なっていた。 動衛研の西藤岳彦インフルエンザ・プリオン病研究センター長は「大陸で感染した渡り鳥がシベリアで夏を越してから南下し、国内に運び込んだ可能性がある。鶏舎の衛生管理の徹底が必要だ」と話している。