キャベンディッシュが1798年に重力定数を測定するために使ったねじり秤の模型。 SSPL/Getty images 重力定数(万有引力定数)Gは、自然界の最も基本的な物理定数の1つだが、人類はまだ、精度の高い値を見いだしていない上、科学者たちが実験で得た重力定数の値のばらつきは近年大きくなってきている。重力定数を測定している世界の一流の計量学者たちは、会合を重ね、正しい測定値が得られる実験計画を考え出そうとしている。重力定数の測定には、非常に精密な実験が必要であり、これまでライバルだった研究者たちがともに研究することも必要になりそうだ。 英国の科学者アイザック・ニュートンは、1687年の著書『自然哲学の数学的諸原理』で、重力に関する理論を発表した。ニュートンの重力理論では、2つの物体間に働く重力は、2つの質量の積に比例し、その距離の二乗に反比例する。この重力を与える比例係数がG(地球上での