連載第4回「プロセスとは何か」で解説したように、適切なプロセスを設計および体系化し、共有することで、個人の能力だけでなく組織の能力も高められます。それは蓄積された経験とノウハウを再利用しやすくなるからです。 P.F.ドラッカーは、著書「創造する経営者」(ダイヤモンド社)の中で次のように述べています。 伝承を知識にまとめ、思考を体系にまとめることは、人間の能力を卑しめてマニュアルに置き換えることと誤解されがちである。もちろん、そのような試みは、ばかげている。しかし、体系的な知識は、きょうの医者に対し、一〇〇年前の最も有能な医師以上の能力を与え、今日の優れた医師に、昨日の医学の天才が想像もしなかった能力を与える。 いかなる体系も、人間の腕そのものを伸ばすことはできない。しかし、体系は、先人の力を借りて常人を助ける。常人に対し、成果を上げる能力を与える。有能な人間に卓越性を与える。 先人が学び、
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