「9」日は眠れない。9日、19日、29日の夜、私はビール片手にうなっている。HONZのレビューを翌朝までに仕上げなければいけないからである。HONZの熱心な読者ならばご存じかもしれないが、HONZのレビューは輪番制。10日、20日、30日とゼロの付く日が私の当番日であるため、前日の夜ともなればオリンピックどころではないのである。 だが、考えてみれば、私の当番日は何ヶ月も前から自明なのである。「新刊の書評」というHONZの制約を差し引いても数週間先を見越してのスケジュール調整は可能なはずだ。それなのに、前日の夜、というよりも当日の未明になるまでレビューの執筆に着手しないのは我ながら何なのだろうか。なぜ、五輪のなでしこJAPANの決勝戦をまともに見れずに書評を書くハメになったのか。いきなり先制されたではないか。マンションの隣の住人がうるさくてたまらないではないか。ぎりぎりまで手をつけないなんて