最近、人工知能がブームです。 挫折の歴史がある研究分野ですが、計算機の能力の向上や各種の技術進歩に支えられ、かなり見込みのあるアプリケーションがいくつも登場して来ました。当然、応用分野の一つとして、医療用の人工知能についても期待が高まっています。 そこで、医療用の人工知能研究に携わる医師として、この分野に興味のある方にぜひ知っておいて頂きたいことを記します。なぜ、こんな文章を書いたかと言うと、今、医療の情報化に関わる政策が様々な問題を抱えているのですが、医療用の人工知能研究についても、同じ問題が繰り返されることを危惧しているからです。 先日、「医師国家試験の問題を解く人工知能を開発」というニュースがありました。今のところ正解率は4割で、今後、合格の目安になる6割正解を目指す、とのことです。大学病院での実証実験を行う、とも書かれていました。 この記事、どう思われたでしょうか。「凄い!」と思う