御嶽山噴火で、夫婦で安否不明となっていた静岡県御前崎市の増田直樹さん(41)の家族が29日、仮設の検視所と遺体安置所となった長野県木曽町の旧町立上田小学校跡地で悲しみの対面を果たした。 兄の大川原法幸さん(46)によると、死因は噴石が頭に直撃したことによる脳挫傷。「灰で少し黒くなっていたけど、きれいな顔をしていた。見つかって本当によかった」。大川原さんは声を震わせた。 増田さんに続いて、妻の睦美さん(42)の関係者も上田小に呼ばれた。20年来の友人だという長野県松本市の男性(38)は思わず泣き崩れた。 ところが、確認したところ、遺体は睦美さんではないことが判明。男性によると、増田さんは発見時、女性をかばうような体勢で倒れていたため、県警がその女性を睦美さんと思い込んだ可能性があるという。