羽が退化して飛べなくなった昆虫ほど、種類が増えるペースが速いことが、京都大大学院の曽田貞滋教授らのグループの研究で分かった。31日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで発表した。 研究グループは、飛べる種と飛べない種がある甲虫類のヒラタシデムシ計8種932個体を全国166地点で採取。遺伝子の塩基配列を比較した結果、飛べなくなって移動する能力が低い種ほど地域間の遺伝的交流が少なく、独自に進化することが分かった。 さらに、世界に100種以上あるヒラタシデムシを対象に、種に分かれる速度を比較したところ、飛べない種は、飛べる種の約2倍の速さで分化したことが分かった。 [時事通信社]