実質無利子融資を申し込む個人事業主の男性(左)。日銀はこうした融資を後押しする=福岡市中央区で2020年5月7日、久野洋撮影 日銀は22日に開いた臨時の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業などに対する資金繰り支援の強化を決めた。政府の緊急経済対策として5月に始まった民間金融機関による無利子・無担保融資を後押しする制度を新設。社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い入れ(購入枠約20兆円)などの既存措置と合わせた約75兆円の「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」として、2021年3月末まで実施する。 日銀の臨時会合は欧州債務危機への対応を協議した11年11月以来、8年半ぶり。6月中旬の定例会合を待たずに新制度を決定し、政府と足並みをそろえて迅速に危機対応に当たる必要があると判断した。