タグ

ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (129)

  • 政治家としての大局観・歴史観 - 紙屋研究所

    「読売」はウクライナ戦争について識者に意見を聞いているのだが、今日(2024年4月17日付)載っていた横手慎二のインタビューが面白かった。 www.yomiuri.co.jp 横手のについては以前感想を書いたことがある。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 横手のインタビューは、プーチンと、エリツィン、スターリンの思想的・政治的な視野の広さ、射程の大きさを比較するものだ。 その視野の広さ(狭さ)によって、政治的手法の違いが生まれていることを簡潔に解き明かしている。 このインタビューは言い回しの「面白さ」がある。 たとえばこうだ。 旧ソ連は植民地帝国だった。…旧ソ連の崩壊は、戦争をしなかったという意味で上手に壊れた。 質を短く言い表すという鋭さが生み出す表現の「面白さ」だ。 その上で。 プーチンとエリツィン、スターリンの比較をする。 エリツィンとの比較はこんな感じ

    政治家としての大局観・歴史観 - 紙屋研究所
  • 伊藤整「組織と人間」 - 紙屋研究所

    「組織のようなものにしばられたくない」と若い人たちがどんどん表明しだしたのは、大学での学生運動が下火になりつつあった1970年代後半以降だろう。1980年代は「政治の季節」が去って、個人主義・消費社会へ…と総括されることがあり、そういう単純な総括自体には違和感はあるけども、組織や社会との対立という形で個人の尊厳を重んじる感覚が社会や新しい世代に格的に根づき始めたとは言えるだろう。 「今日ではほとんど常識」 伊藤整が「組織と人間——人間の自由について」と題して講演し、組織と人間を対立の構図のうちにとらえて、人間=個人の側からの絶望的とも思える抗議をしたのが評論である。『小説の認識』の中に収められている。 1953年の講演だから、問題意識としてはかなり早くに提起されたものだ。 小説の認識 (岩波文庫 緑 96-5) 作者:伊藤 整 岩波書店 Amazon 曾根博義の解説でも チャタレイ裁判

    伊藤整「組織と人間」 - 紙屋研究所
  • 山崎聡一郎『こども六法』 - 紙屋研究所

    山崎聡一郎『こども六法』を娘と読んでいる。 夕が終わり、こたつでぼくがゆったりとしていると、保育園のころに「絵を読んでほしい」と言ってきたときのようなのと同じニュアンスで、高1の娘がを持ってやってくるのだ。 別に「勉強しよう!」とかそんな意図ではない。娘から言い出したのだが、辞書の見出し語でクイズをやるのと同じように、要はヒマつぶしである。 こども六法 作者:山崎 聡一郎 弘文堂 Amazon ぼくが持っているのは第1版だが、すでに法律が改正されたものもあり、第2版が出ている。 こども六法 第2版 作者:山崎 聡一郎 弘文堂 Amazon ぼくは法学を大学で学んだはずだが、知識はほとんどゼロ。 ただ小学生のとき、子ども向けに民法とか刑法を解説した(確か「さ・え・ら文庫」だったと思うがタイトルや著者はもう忘れた)を読んで、「未必の故意」という考え方を知り、法律ってヘンだなあ、面白いな

    山崎聡一郎『こども六法』 - 紙屋研究所
  • ASEANは「反共の砦」だったか? 民青新聞を読んで - 紙屋研究所

    共産党を「相談相手」にしている民青(日民主青年同盟)が出している新聞(機関紙)に「民青新聞」がある。その2024年2月12日号を興味深く読んだ。 というのは、「ASEAN(東南アジア諸国連合)は『反共の砦』として出発したのではなかった」という歴史観が明確にそこ(民青新聞同号)に見出されるからである。 同紙は「東アジアを戦争の心配のない地域へ ASEANの努力に学ぶ」という「論文」めいた特集を「上」「下」に分けて掲載している。しかも同じ号に「上」も「下」も掲載する破天荒なやり方をしている。 あとで述べるけども、彼らが「相談相手」にしている共産党の「しんぶん赤旗」でもASEANについてのこんな詳細な記事(特集・論文)は見たことがない。そして、ASEANについて何の知識もない、ぼくのようなシロートにもわかりやすい記事であった(もちろん限界はある)。「しんぶん赤旗」読者であっても、民青新聞読者で

    ASEANは「反共の砦」だったか? 民青新聞を読んで - 紙屋研究所
  • 『ニッポン政界語読本 単語編』『会話編』『公務員の議会答弁言いかえフレーズ』 - 紙屋研究所

    政治家や役人が使う言葉の異常さ・奇妙さは、日々SNSで指摘され、ネタにされている。中には「ご飯論法」のように、公式の答弁としての基礎を破壊してしまうような重大性を抱えている言葉の使い方さえある。 書はイアン・アーシーという、一見すると「ずいぶん怪しい名前」(p.3)だが、「正真正銘のへんな外人」(同前)として実在するカナダのフリー翻訳家が書いた、日の政界にはびこる特殊な単語・会話を取り上げて、それを理解し、うまく使いこなすためのである。練習問題までちゃんとついているワークブックなのだ。 ニッポン政界語読【会話編】 作者:イアン・アーシー 太郎次郎社エディタス Amazon ニッポン政界語読【単語編】 作者:イアン・アーシー 太郎次郎社エディタス Amazon ぼくが読んで「なるほど」と思ったのは、『単語編』の冒頭にある「原則として」と「総合的に」である。 まず「原則として」。東京

    『ニッポン政界語読本 単語編』『会話編』『公務員の議会答弁言いかえフレーズ』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2024/01/31
  • 『サクッとわかるビジネス教養 東南アジア』 - 紙屋研究所

    元旦の「しんぶん赤旗」を読んでいたら、志位和夫の東南アジア訪問についてのインタビューが載っていた。 www.jcp.or.jp 日共産党は安全保障の枠組みとして、「地域協力」を押し出している。同党の綱領では、なかでも東南アジア諸国連合(ASEAN)を「とくに」とわざわざ名指ししている。まあ、毎年の選挙政策や街頭の訴えなどでも必ずと言っていいほど出てくる。 それくらい“激推し”されているASEANではあるが、実はぼくはASEANについてよく知らない。ASEANも知らないし、東南アジア各国についてもほとんど知識がない。 例えば日共産党は、ASEANの枠組みである東アジアサミット(EAS)を発展させることを呼びかけ、さらにASEANインド太平洋構想(AOIP)への発展を支持しているのだが、EASもAOIPも自民党政府自身が担い、それへの支持をうたっているものだ。これをどのように使うのか、別の

    『サクッとわかるビジネス教養 東南アジア』 - 紙屋研究所
  • 人生最悪の年 - 紙屋研究所

    今年は人生で最悪の年だった。仕事でも家庭でも。 もちろん、来年はそんなことがないようにしたいのだが、「『最悪だった』なんてのんきにブログに書けていた頃はよかったな〜」などという具合に「最悪」を更新することもないわけじゃない。 何をしていても前向きな気持ちが生まれないとか、いつも不安に苛まれているとか、そんな感情に支配されるようになるとは思ってもみなかった。もちろん、そうした精神状態というものがあるということをでは読んで知っていたが、やはりどこか他人事だったんだろう。 当に苦しいな、これは。 こんなに苦しいとは思っても見なかった。 イスラエルに何年も捕らえられたパレスチナ人や、共産党圧政下で苦しむ香港政治犯などが、牢獄に閉じ込められたりする孤立感や絶望感というのは、こういう「体を蝕むような精神的抑圧」(おそらくぼくが体験しているプレッシャーの数倍、数十倍)と一体で行われるんだと想像すると

    人生最悪の年 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2024/01/01
  • 更科功『若い読者に贈る美しい生物学講義』 - 紙屋研究所

    リモート読書会で更科功『若い読者に贈る美しい生物学講義』を読む。 若い読者に贈る美しい生物学講義――感動する生命のはなし 作者:更科 功 ダイヤモンド社 Amazon このは、生物学に興味を持ってもらいたくて書いたである。タイトルには「若い読者に」と書いたけれど、正確には「自分が若いと勝手に思っている読者に」だ。好奇心さえあれば、百歳超の人にも読んで欲しいと思って、このを書かせて頂いた。(p.5) 高校の生物で6点を取った歴史を持つ男として、「ほう、興味を持たせられるなら持たせてもらおうではないか」と思って読み始めた。 更科人による章立て紹介は次のとおりである。 簡単に内容を紹介しておこう。まずは、生物とは何かについて考えていく(第1章および第3章〜第6章)。そのなかで、科学とはどんなものかについても考えてみよう(第2章)。生物学も科学なので、その限界についてきちんと理解しておくこ

    更科功『若い読者に贈る美しい生物学講義』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/12/16
  • 出口治明『仕事に効く教養としての「世界史」』 - 紙屋研究所

    世界史を学んだのは高校のとき。 それ以来、を読んでつまみいのようにして学んできた。 たとえばポール・ケネディ『大国の興亡』、ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』、『マクニール世界史講義』、グレゴリー・クラーク『10万年の世界経済史』のような「概史」はいくつかある。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com まあ、そういう文明を俯瞰する大ざっぱなやつじゃなくて、もうちょっと世界史の事象を解像度をもう少しだけ高くして身につけさせるような、そんなものがほしいと思っている。 いっそ角川まんが学習シリーズ『世界の歴史』全20巻のようなものがいいかもしれないと思う。 あるいはクリストファー・ロイド『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』なども読む。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com それでもなかなか身につかない。 もうちょっと、ほら、

    出口治明『仕事に効く教養としての「世界史」』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/11/08
  • 小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』 - 紙屋研究所

    「藤間はこの報告で、『民族的なほこりを全民族に知らせて、わが民族が自信をもつ』ために、記紀神話に登場するヤマトタケルを『民族の英雄』として再評価することを唱えたのである」 ここに登場する「藤間」とは、どのような政治的立場の人か、あなたは想像できるであろうか。 藤間生大は、まぎれもない戦後のマルクス主義歴史学の代表者の一人である。 土井たか子が辞任したとき、ネットには、「反日」という言葉があふれた。それは「戦後民主主義」的なるものを一括してそのようによぶ言辞である。2ちゃんねらーの一部からあふれている言葉でもある。 直近の総選挙の終盤、共産党の不破が、みずからの党の歴史を称して「真の愛国の党、日共産党」とのべたことを、この人々はどうみるであろうか。 戦後民主主義が、愛国やナショナリズムを唾棄した、というのは、幼稚な妄想にすぎない。 「だから教育法を改正して愛国心を教えよう」などという言

    小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/10/28
  • 磯前順一『石母田正 暗黒のなかで眼をみひらき』 - 紙屋研究所

    石母田正を知らない人のために、言っておけば、有名なマルクス主義歴史学者である。 石母田正:暗黒のなかで眼をみひらき (ミネルヴァ日評伝選) 作者:磯前順一 ミネルヴァ書房 Amazon 以前に小熊英二のの感想の中で彼について触れたことがある。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com しかし、書についてはどうにもぼくが石母田正について前提となる知識や読書体験がほとんどないせいであろうが、書をうまく読めなかった。 ただ、書で自分なりに思うことがあった箇所はあるので、メモがわりに抜き書きと感想を記しておきたい。 見逃してならないのは、この論文の題名〔歴史科学と唯物論〕にあるように石母田は歴史学を「歴史科学」と呼んでいることである。石母田は歴史科学という言葉を掲げることで、「動かすことのできない客観的真理であるところの歴史的事実のうえに構築されている」のが、客観的な科

    磯前順一『石母田正 暗黒のなかで眼をみひらき』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/10/28
  • 映画「君たちはどう生きるか」を評価する - 紙屋研究所

    2回見た。1回目は一人で。2回目は家族で。 これは間違いなく、宮崎駿の最後の作品であろう。と予感した。 「まーた、これで最後最後詐欺だろ」という声も聞こえてきて、実際にそうかもしれないけど、そこが問題なのではない。 現在82歳となった宮崎駿。彼にとって、最後の作品が「風立ちぬ」(2013年)ということであったのだが、彼はこれではいけない、と思ったに相違ないのだ。知らんけど。 ぼくは10年前に「風立ちぬ」をかなり厳しく批判した。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 「風立ちぬ」は一言で言えば「人間はそれぞれの時代を、力を尽くして生きている」として、「全体には美しい映画をつくろうと思う」という意図を貫いた映画となった。逆に言えば零戦を開発したという戦争の負の側面は糾弾されることもなく、あるいは何か昇華されることもなく、ただ不問に付されて終わってしまったのである。別にドキ

    映画「君たちはどう生きるか」を評価する - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/07/21
  • 娘からもらった『私たちが拓く日本の未来』を読む - 紙屋研究所

    高校生になった娘からいきなり総務省・文部科学省発行の『私たちが拓く日の未来 有権者として求められる力を身に付けるために』という副教材をもらった。教師から「親に渡すように言われた」というのである。 https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/senkyo/senkyo_nenrei/01.html 「え、君は読まなかったの?」 「読んだし、授業で使ったし、終わったよ。もう終わったから親に渡せって」 「へー…って、俺だけにじゃないよね? 俺だけそう言われたの?」 「ううん。みんな」 あ、そうなんだと思いパラパラめくる。 『私たちが拓く日の未来』というのはいかにも行政が子ども(中高生くらい)に向けて作りそうで、なんの冊子にも使えそうなタイトルであるが、サブタイトルに「有権者として求められる力を身に付けるために」というのがこの冊子の狙いらしい。 冒

    娘からもらった『私たちが拓く日本の未来』を読む - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/07/08
  • 坂本貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』 - 紙屋研究所

    貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日社会を救う』(講談社新書)はなかなか刺激的なである。政治的に見れば日の高齢者政策の根的な問題点を指摘したくなることもあるが、そうした「大きな視点」をひとまず脇において、読んでみる。 ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日社会を救う (講談社現代新書) 作者:坂貴志 講談社 Amazon サブタイトルで大体言いたいことの質を言っているとは思うが、坂によれば、政府統計では、リタイア年齢である65歳から69歳までの世帯(2人以上)定年後の月収は年金を中心に25万円。他方で支出額は32.1万円。7〜8万円の収支差がある。 逆に言えば、月10万円稼げる仕事があれば、貯金の有無にかかわらず、「余裕のある」生活ができるということになる。 十分な年金を保障せず、年老いても働かせる社会が「地獄絵図」という批判は承知しているし、ぼくもそう思うところは

    坂本貴志『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/06/02
  • 桑野隆『生きることととしてのダイアローグ バフチン対話思想のエッセンス』 - 紙屋研究所

    村西てんが『教え子がAV女優、監督はボク。』を読んでいたら、冒頭にバフチンが出てきた。 村西てんが『教え子がAV女優、監督はボク。』1、小学館、p.11 この作品は、タイトルの「教え子がAV女優、監督はボク」という最も反倫理的と思われる状況に向かっていくストーリーやシチュエーションに対して、様々な倫理の言葉を駆使してそれに取り組んでいく…のか、それとも単にそういう建前のアクセサリーなのかはご自身で読んで判断してほしいのだが、とにかくそういうものなのである。 教え子がAV女優、監督はボク。(1) (裏少年サンデーコミックス) 作者:村西てんが 小学館 Amazon もともとバフチンには興味はあった。あったけど、著作ひとつ読んだこともなく、少し前に解説らしいものを斜め読みした程度であった。 それで結局著作そのものを手に入れられず、解説書である桑野隆の書『生きることととしてのダイアローグ バフ

    桑野隆『生きることととしてのダイアローグ バフチン対話思想のエッセンス』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/05/30
  • 大江健三郎『芽むしり仔撃ち』 - 紙屋研究所

    中学3年の終わり頃、高校の下見に遠くの街に電車で出かけた。遠くの高校に行くかもしれなかったのはぼくともう一人の生徒だったので2人で出かけた。親友というわけではないが、生徒会の役員を一緒にやる程度には友達だった。 その街はぼくの中学のあった田舎とは格段の差のある「都会」で、景色に圧倒されながらその街を歩いていた。 その時、前の方から自転車に乗った若者、おそらくぼくと同じ年頃の一団が奇声を発しながらやってきた。10人くらいの集団だっただろうか。彼らは自転車に乗ったまま、ぼくらとすれ違いざまにぼくの腹をわざわざ蹴って通り過ぎていった。 「何すんだこのやろう!」 と大声をあげたのはぼくであった。 その罵声を聞きつけ、彼らは自転車を止めた。 そして、降りてこっち向かって走ってきたのである。 ぼくは青くなって逃げ出した。 ところが、もう一人は駈け出さなかった。自分が発言したのではないと考えたのだろう。

    大江健三郎『芽むしり仔撃ち』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/04/30
  • 公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所

    娘が入学する高校の説明会に行った。 お金を用意しろと言われて「けっこうかかるもんだな」と当惑した。 もちろん、それらは事前情報をしっかり読みこんでいれば、身構えることができたものだろうけど。 まず3月末までに8万9000円振り込めと言われた。 入学料などである。「入学料は県の条例にもとづき、納入することが定められております」などといきなり書かれているので、「振り込まないと入学取り消しか!」とビビってしまう。 確かに入学料は納入が義務なのだろうが、実はそれは5550円に過ぎない。他の費用が凄まじいのだ。PTA入会金1000円、同窓会終身会費1万7400円、学校教育活動費5万890円なのであった。最大のものは「学校教育活動費」である。 「学校教育活動費」とは一体何か。 字面からして、すごいではないか。学校の・教育活動の・費用なのである。 「そんなもの不要ですよ」とは絶対に言えない雰囲気。 ただ

    公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/04/02
  • ドイッチャー『武力なき予言者・トロツキー』 - 紙屋研究所

    ドイッチャー『武力なき予言者・トロツキー』(新潮社)。1964年出版のもので、神田の古屋で買って大昔に読んだままにしていた。 ドイッチャーのトロツキー三部作のうち、この巻は、トロツキーがソ連の権力から追い落とされ、国外に追放されるまでが描かれている。 武力なき予言者・トロツキー (1964年) 作者:アイザック・ドイッチャー Amazon 書評…じゃねーよなあ。 ただの抜粋。そして簡単なメモ。 それというのも、レーニンは、何か問題が起るたびに、その説得力や手腕によってたいてい自分の提案に多数票を獲得していたからだった。レーニンの場合は、そのために政治局内になんらかの自分の派閥を作る必要はなかった。一九二二年十二月か、それとも、レーニンがついに政治局の仕事に参加できなくなった一九二三年一月に、起きた変化は、トロツキーが政治局内の多数を把握し、レーニンにとって代れるようになるのを防止すること

    ドイッチャー『武力なき予言者・トロツキー』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/03/13
  • ハンス・ロスリングほか『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 - 紙屋研究所

    リモート読書会でハンス・ロスリング 、 オーラ・ロスリング 、 アンナ・ロスリング・ロンランド『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』を読む。 FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド 日経BP Amazon 現在低所得国に暮らす女子の割合が初等教育を修了するでしょう? 世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう? 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は過去20年でどう変わったでしょう? 世界の平均寿命はおよそ何歳でしょう? 15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。国連の予測によると、2100年に子供の数は約何人になるでしょう? など13の質問が冒頭に並ぶ。正答率は非常に

    ハンス・ロスリングほか『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/01/31
  • 松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』 - 紙屋研究所

    共産党は党首公選をやってはどうかということが話題になっている。 www3.nhk.or.jp news.yahoo.co.jp www.sankei.com www.yomiuri.co.jp その台風の目になっているのが松竹伸幸『シン・日共産党宣言』(文春新書)である。「ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由」というサブタイトルの通り、党首公選を求めて党の防衛政策などの発展を訴えている。 実は松竹の書には、表現の自由での政策の対立をめぐり、ぼくの名前も出てきてびっくりする。 シン・日共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由 (文春新書 1396) 作者:松竹 伸幸 文藝春秋 Amazon 党首公選をしたらいいではないか。これが書についてのぼくの結論である。 党首公選をやったほうがいい派に変わった理由 数年くらい前までは「やらないほうがいい」派であったが、「やったほう

    松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』 - 紙屋研究所
    kyfujita
    kyfujita 2023/01/21