2007年04月11日16:30 カテゴリ書評/画評/品評Money 書評 - 迷いと決断 もう二年か。 迷いと決断 出井伸之 出井氏がストリンガー氏にCEOの座を譲ってから。 本書「迷いと決断」は、SONY前CEO出井伸之による、CEOとしての十年間の迷いと決断の記録。これが面白くないわけがない。のだが、どこか苦いのはなぜだろう。 出井氏のCEOとしての業績は決して悪くない。95年にその職を受け継いだ時のSONYの売上高は4兆円。これが99年には7兆円。IT企業と比べても遜色のない成長を、兆円企業で成し遂げたことは誰にでも出来ることではない。Playstationで任天堂の鼻をあかし、VAIOでパソコン市場への復活を果たし、そしてWEGAで松下にTVで勝った。素直にすごい、と思う。 だからこそ思わずにはいられない。 なぜ出井氏はその業績とは裏腹に、歴代のSONYのトップと比較して「ぱっと