見渡せば、人、人、人。 記者は、そんな東京に住んでいる。 JR山手線・京浜東北線にできる新駅の名前が「高輪ゲートウェイ」に決まった。JR東日本は、羽田空港とのアクセスの良さを生かした再開発を進め、国際交流の拠点づくりをめざしている。新駅はその中核施設との位置づけだ。 ゲートウェイ。つまり、玄関口。海外からの旅行客がなお増え、巨大ビルがいっそう立ち並び、観光にもビジネスにも、さらなる人、人、人。 そう思わせるニュースを、そんな世界とは縁遠い場所で聞いた。 群馬県南牧村。なんもくむら、と読む。 日本でもっとも高齢化が進んでいる、という。 日本でもっとも消える可能性が高い、という。 ロイター通信が「高齢化、縮小化との戦いのフロントライン」と表現すれば、カナダのCBCテレビは「世界で一番高齢化が進んだ国で、一番高齢化が進んだ自治体」と紹介した。特集の見出しには、同じ言葉が使われた。 「消えゆくムラ
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