米カリフォルニア州南部を含め、世界中のさまざまな場所で侵略的外来種として扱われているアメリカザリガニ(Procambarus clarkii)。今回、学術誌「Conservation Biology」に発表された新たな研究によって、アメリカザリガニが人間にとって有害である可能性が明らかになった。ザリガニが増えることで蚊が増え、蚊が媒介する病気のリスクが高まるかもしれない。 【動画】なぜ逃げられる? 蚊が飛ぶ瞬間の謎を解明 アメリカザリガニの原産地は米国南東部の沼地だ。しかし、現在では、オーストラリアと南極を除くすべての大陸に広がり、生態系を乱し、在来種の脅威となっている。また、人間が感染する寄生虫である肺吸虫の中間宿主でもある。 「アメリカザリガニが穴を掘ることで、土の堰堤などに被害が出ることもあります」と、米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の生物学者エリック・ラーソン氏は話す。さらに