また、意図せずしてブログを燃やしてしまった。自分にとってブログとは、ある意味で家のようなものなのに。深い諦念を抱いて、おれは旅に出た。 傷心路線鶴見線。鶴見は母が幼いころ過ごした土地である。それは関係ない。「浅野」は浅野中学高校に関係があり、実はおれの血族とも関係があるが、おれは「浅野」には入れなかった。それも関係ない。 わりと早く起きた。本数が少ないとはいえ、とりあえず鶴見に行けばいいと思った。思い違いであった。鶴見線は甘くない。 おれの目的地とは違う浜川崎行きの電車が出る。次は一時間後だろうか。ひとりのおばちゃんが小走りで自動改札に向かう。が、無情にも電車は扉を閉め、発進したところであった。おばちゃんはなぜか振り返っておれの方を見た。そのときの心の言葉を言葉にすれば以下のようになろう。 おばちゃん「どうすればいいの!?」 おれ「知らんがな」 さて、おれの目的地というのは海芝浦駅である。