ブックマーク / econ101.jp (22)

  • ジョセフ・ヒース「インテリは保守の首相になぜヒステリーを起こすのか? その2:児童ポルノ規制を巡って」(2015年8月25日)

    Stephen Harper versus the intellectuals, part 2 Posted by Joseph Heath on August 25, 2015 | political philosophy, politics トム・フラナガン事件 〔訳注:トム・フラナガン事件とは、カナダで非常に著名な保守系法学者であるトム・フラナガンの「児童ポルノ」に関する発言を巡って起こった炎上騒ぎである。フラナガンは、2006年まではハーパーの法律顧問を努め、超保守の地域政党ワイルドローズ党の立ち上げに参加する等、非常に保守色が強い法学者である。フラナガンはカナダ先住民の法的権利の撤廃を主張していることもあり、左派の活動家からは非常に憎まれてる人物でもある。 2013年、フラナガンは大学で講演を行い、講演後の質疑応答で児童ポルノに関する法的規制について問われた際に、カナダの児童ポル

    ジョセフ・ヒース「インテリは保守の首相になぜヒステリーを起こすのか? その2:児童ポルノ規制を巡って」(2015年8月25日)
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    l08084 2024/06/09
  • ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)

    通説では,1990年にかの不動産バブルがはじけてから日は「失われた○十年」に苦しんできたという話になっている.実のところ,一人あたり GDP を見ると,他の豊かな国々にくらべて日の実績が見劣りしはじめた起点は1990年ではなく1997年に思える.97年といえば,アジア金融危機のあった頃だ. この「失われた○十年」論に対して典型的に向けられる反論では,こう語られる――日が停滞しているように見えるのは,大半が人口の高齢化によるものであって,実際の生産性で見ると日は2000年頃から問題なくやっている.新しく出た Fernandez-Villaverde, Ventura, & Yao の論文は,こう主張している: 多くの先進諸国では,この数十年で,高齢化にともなって,一人あたり GDP成長と労働年齢の成人一人あたり GDP 成長のちがいは大きくなってきている.日のように一人あたり GD

    ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)
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    l08084 2023/11/28
  • ピーター・ターチン「人工知能はカウンター・エリートを量産し、社会を不安定化させるだろう」(2023年11月20日)

    ChatGPTをはじめとする生成AI人工知能)の目覚ましい成功は、機械の台頭が労働者にどのような影響をもたらし、最終的に我々の社会をどう変えるのかについて沸騰していた議論にさらに火をくべた。破滅派は、ロボットが人間に取って代わり、人類文明を滅ぼすだろうと予測している。楽観派は、成長に伴う苦しみは避けられないが、乗り越えれば、新たなる知的機械によって我々社会はもっと良くなるだろうと主張している。なんだかだいっても、人類は、過去の技術革命を特に悲惨な結果とせずに、うまく消化してきている。 しかし、歴史から学ぶのは、簡単ではない。AIによる革命は、我々社会に新たな予期せぬストレスをもたらすだろう。現在、技術のシフトのもたらす勝者と敗者について議論されているが、これは重要な側面を欠いている。技術シフト後に社会・政治的な混乱がどれだけ生じるかも重要だ。 この原理の極端な例として、ある特殊な労働者階

    ピーター・ターチン「人工知能はカウンター・エリートを量産し、社会を不安定化させるだろう」(2023年11月20日)
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    l08084 2023/11/25
  • ノア・スミス「バイデノミクスの現状」(2023年2月9日)

    “Joe Biden February 2020 crop” by Gage Skidmore from Peoria, Arizona, CC BY-SA 2.0. 今週バイデンが行った一般教書演説を聞いていて,「かなりいいじゃん」と思った.演説の中身は,文化戦争やら外交問題やらではなく経済政策にだいぶ絞られていた.これもいい点だと思う.いまは,争いよりも豊かさにもうちょっと関心を注いだ方が,アメリカ社会は健全になるだろう.ともあれ,あの一般教書演説ってやつは,いつも2つのことのバランスをとっているところがある.一方には,経済のいいニュースの喧伝があって,こちらは大統領の手柄ということでその評判を高める.もっとも,そういういい結果への大統領の関与はせいぜい部分的でしかないんだけどね.そして,もう一方には,来年に向けた政策の優先事項の列挙がある.この2つのバランスをとって演説ができあがって

    ノア・スミス「バイデノミクスの現状」(2023年2月9日)
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    l08084 2023/03/02
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
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    l08084 2023/02/02
  • ノア・スミス「意識高い系の起源に関する考察・後編」(2022年9月10日)

    [Noah Smith, “Thoughts on the origins of wokeness,” Noahpinion, September 10, 2022] 昔ながらのアメリカの宗教としての意識高い系 「待て、これはみんな、会衆派の奴隷反対運動家たちか?」 「お前は知りすぎた」 美しい百合の中 海の向こうで 主は生まれた 主の懐で 栄光と共に あなた方と私は変容する 主の死による贖罪の如く 我らも自由のために死なん 神は進み続ける ――ジュリア・ウォード・ハウ「リパブリック賛歌」 [1]訳注:歌詞は以下のサイトの和訳を使用した。https://www.worldfolksong.com/songbook/usa/battle.htm ここからは、意識高い系(2010年代中盤あたりからアメリカで注目されるようになってきた、社会正義の運動、議論、態度)について考察しようとしているシリ

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    l08084 2022/09/18
  • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

    [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日について何か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

    ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
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    l08084 2022/05/24
  • タイラー・コーエン「AI による投資信託は市場に勝てる?」(2021年12月5日)

    [Tyler Cowen, “Do AI-powered mutual funds outperform the market?” Marginal Revolution, December 5, 2021] 研究では,人口知能 (AI) 駆動による投資信託のパフォーマンスを評価する.我々の研究からは,そうした投資信託が市場そのものに優ることはないことが見出された.しかしながら,比較してみると,AI 駆動による投資信託は,人間が管理している投資信託よりも有意にすぐれた実績を上げていることが示される.さらに研究では,AI投資信託がパフォーマンスで〔人間よりも〕すぐれている要因は,次の点に求められることを示す.すなわち,取引コストがより低いこと,銘柄選び能力で上回っていること,行動バイアスがより抑えられていること. 「AI 駆動による」がまともに定義されているのかわからないけれど,研究結果

    タイラー・コーエン「AI による投資信託は市場に勝てる?」(2021年12月5日)
  • ノア・スミス「みんなが待ち望んでいた授賞:カード、アングリスト、インベンスのおかげで経済学はより科学的になった」(2021年10月12日)

    Noah Smith ”The Econ Nobel we were all waiting for -Card, Angrist, and Imbens have made econ a more scientific field.-“, Noahpinion, October 12, 2021 新しい考えは全てを疑いに持ち込み、 火の元素は完全に消失し、 太陽も大地も失われ、誰の知恵をもっても どこを探すべきかは教えてくれない ジョン・ダン 2021年のノーベル経済学賞は、その実証経済学における業績によってデビッド・カード、ジョシュア・アングリスト、グイド・インベンスが受賞した。誰がノーベル経済学賞を受賞するかを予測するのにはとっても簡単なやり方がある。その分野においてまだ受賞してない最も影響力のある人たちを並べて、ミクロ理論家が2年連続で受賞することはないと仮定するんだ。最も影響力の

    ノア・スミス「みんなが待ち望んでいた授賞:カード、アングリスト、インベンスのおかげで経済学はより科学的になった」(2021年10月12日)
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    l08084 2021/10/14
  • ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

    [Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021] 脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ. 「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチ,ケルゼイ・パイパー,エズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう. ただ,その前にまずは,標準的な主張を見ておこう.そうす

    ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)
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    l08084 2021/09/22
  • ノア・スミス「貧困との戦争は成功だった」(2021年7月9日)

    [Noah Smith, “The War on Poverty was a success,” Noahsmith, July 9, 2021] 貧困はいまもアメリカ国内にあるけれど,ずいぶん減少した.リンドン・ジョンソンのおかげだ. 「一国を挙げての貧困との戦いを私は呼びかけてきました.我々の目的は,全面勝利です.いまアメリカでは我々の大半が豊かさを享受していながら,その豊かさをわかちあえていない人々が数百万もいます.実に,国民の5分の1が,です.」――リンドン・ジョンソン,1964年3月 先日,「貧困との戦争は大失敗だった」と保守メディア出演者のベン・シャピロが発言した: 出口戦略もなく終わりのみえない戦争に巨額が投じられているのを左派はひっきりなしに罵るけれど,その同じ面々が,逆効果で終わりのみえない「貧困との戦争」を支持している.あの戦争は,経済的にみて,村人を救おうとして村を焼

    ノア・スミス「貧困との戦争は成功だった」(2021年7月9日)
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    l08084 2021/07/27
  • ノア・スミス「現代中国と大日本帝国」(2021年5月4日)

    [Noah Smith, “Contemporary China vs. Imperial Japan,” Noahpinion, May 2021] おおよそ,両者はてんで別物だ. 東アジアで米中の対立が強まって軍事的な緊張が高まってきている件があちこちで議論されている.そのなかで,かなりよく見かける話に,こんなのがある.「2020年代の中国と1930年代の大日帝国には,いろいろと類似してる点がある.」 似ていると考える理由は,わかりやすい――どちらも東アジアの国だし,アメリカとの各種関係が悪かった.でも,ほんのいくつかならちょっと似てるところもちらほらあるとはいえ,おおよそこの2つは大違い,別物だ. 相違点は多すぎて,とてもじゃないけど列挙していられない.ただ,そのなかでも大きなちがいが3つある.米中が紛争をおこす可能性を考えるときに,この3つはとりわけ重要だ.で,その3つとは: 統

    ノア・スミス「現代中国と大日本帝国」(2021年5月4日)
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    l08084 2021/05/10
  • ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)

    Posted by Joseph Heath 先週のエントリでは,現代の大学界隈に見られる多種多様なふるまいをジャーナリストたちがひとしなみに「ポリティカル・コレクトネス」の一語でくくってしまいがちだとぼやきました。「古典的な」ポリティカル・コレクトネス-たとえば言葉狩り-の問題はすっかり廃れているのですが、それとは別の困った傾向が潮流として存在することを述べたのです。今週はその続きとして、私たち(物事を分類するのが大好きなのです)が「規範的な社会学(normative sociology)」と呼んでいる、やはり少々問題がある慣習について書こうと思います。 この「規範的な社会学」というコンセプトの由来は、ロバート・ノージックが「アナーキー・国家・ユートピア」の中で軽い調子で書いたジョークです。「規範的社会学、つまり『何が問題を引き起こしている”べき”なのか』、の学問がわれわれ全員を魅了する

    ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)
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    l08084 2021/02/02
  • ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)

    [Noah Smith, “Why immigration doesn’t reduce wages,” Noahpinion, December 30, 2020] 証拠に耳をかしてもらえるわけじゃないけれど… この記事では,移民がやってきても,その国で生まれ育った人たちの賃金が下がらない理由を解説する(ただし,一握りの特別な状況ではもしかすると少しばかり下がるかもしれない).ただ,その話に入る前に,ぜひ理解してほしいことがある:誰も,この記事で意見を変えないだろうってことだ.それには2つ,理由がある. 第一に,人々は社会科学の証拠をほんきで信じていない.頑健な研究結果のほぼすべてが同じ方向を示していても,最低賃金の効果について大学の経済学者たちの意見が実証研究によって変わるまで,何年も,何年もかかった.大学の経済学者ではないふつうの人となると,信頼できる社会科学がどういうものなのかって

    ノア・スミス「移民がやってきても賃金が下がらない理由」(2020年12月30日)
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    l08084 2021/01/03
  • アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)

    How to build a state Words by Anton Howes, Works in progress, 28th August 2020 歴史を通じて、国家は、権力の維持に苦闘している。資金を調達したり、市民を統治するためには、民間の護衛官 [1]訳注:主に近代国家以前に、国家によって限定的に権力を与えられた準官吏や民間人のこと や〔民間人の〕用心棒に頼らざるをえなかったのだ。国家は、どのようにして今日の形態に移行したのだろう? 人は、政府が今日のような官僚制度をずっと昔から備えていたと簡単に想定してしまう。17世紀における〔特定利権者への〕独占権の広範な付与や、強大な権力を備えた領土保有貴族のような政治制度は、今より腐敗していた単なる時代遅れの異物のように見えているだろう。19世紀半ばになるまで、政府が医療や教育にほとんど関与していなかった事実は、人々の脳裏からは欠落

    アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)
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    l08084 2020/11/29
  • アレックス・タバロック「イノベーション版,囚人のジレンマ」(2019年12月30日)

    [Alex Tabarrok, “The Innovation Prisoner’s Dilemmam,” Marginal Revolution, December 30, 2019] ぼくは風車って美しいなって思うけど,そうは思わない人たちも大勢いる.環境保護の意識が高いドイツにすらたくさんいる. ブルームバーグ:(…)新しく風車の塔を建てる許可を得るのがしだいに難しくなってきている.地元の規制がいっそう厳格になってきているのだ.バイエルン州では,2014年に風車の建設地からもっとも近い民家までの距離を風車の高さの10倍でなくてはならないと決定した.住宅の密度ゆえに,この規制によって建設地を見つけるのが困難になった.バイエルン州内での風力発電の発展は,事実上,失速している.ベルリンを囲うブランデンブルク州では,集合型風力発電所(ウインドファーム)の事業者に,風車1台あたり年1万ユーロ(

    アレックス・タバロック「イノベーション版,囚人のジレンマ」(2019年12月30日)
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    l08084 2020/01/02
  • ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)

    Joseph Heath, “Vaccination is a collective action problem“, (In Due Course, February 5, 2015) 何週間か前、集合行為問題の理屈を理解することは多くの人にとって難しい、という投稿を書いた(ホッブズの難しいアイディア)。集合行為問題とは、人々のやりとりがよくない結果にいたるのだが、だれもそれを止める動機を持たない、という状況のことだ。 NHL選手(の間でのおたふく風邪の流行) [1] 2014年にナショナルホッケーリーグ − NHL – 選手の間で起きたおたふく風邪の流行 や トロントでの麻しんの流行で予防接種がニュースになっているので、私はこのところ毎日この問題を考えてしまう。ワクチン接種に関する議論にずっと私はイライラしているのだ。なぜかというと、みんな自分の子供にワクチン接種を受けさせない親は不合

    ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)
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    l08084 2019/05/06
  • タイラー・コーエン「なんでみんなセックスしないの?」(2005年5月9日)

    Tyler Cowen “Why don’t people have more sex?” Marginal Revolution, May 9, 2005 以下は当ブログの熱心な読者であるマイケル・ヴァッサーのコメント どのような形態の帰結主義も,性的な行動の解釈に多大な困難を伴います。端的にいえば,説明できないセックスの不足があるのです。女性も男性もその他のほとんどの活動よりもセックスを楽しく思う(これは平均としての話で,私がそう感じるかは別の話です)ことを示す研究や,セックスが質的に低コストであることを踏まえれば,おおざっぱな推定に推定したとしても,効用を最大化する人はほとんどの人よりもおそらく多くの時間をセックスすることに費やすように思えます。この点に関する経済学的な議論を何かご存知でしょうか。 僕らに必要なのは正当事由というよりも,取引を拒むことから利益が生じる理由だ。いくつか

    タイラー・コーエン「なんでみんなセックスしないの?」(2005年5月9日)
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    l08084 2019/03/29
  • ジョセフ・ヒース『パンクは死んでいない』(2016年3月21日)

    Punk’s not dead… Posted by Joseph Heath on March 21, 2016 | culture 「反逆の神話」を書いたおかげで、音楽文化についての意見を今でも求められることがあります。いつもは断りますが、イギリスの音楽ライターであるジェミリー・アレンが持ってきたアイデアに興味を引かれたので、この記事 [1]訳注:音楽ライターのジェミリー・アレンによる「パンクはゴミだ。パンクは何も変えなかった」という記事を指す。 に対するインタビューを受けることにしました。 しかし、メールによるインタビューだったので、返事に大変な時間が掛かったうえに、恥ずかしながら大部分が没になりました。そこで、興味のある人向けにブログで全インタビューを掲載します。 問:『反逆の神話』の中で、カウンターカルチャーはシステムに対して脅威ではないと、あなたは主張しました。芸術は何も変え

    ジョセフ・ヒース『パンクは死んでいない』(2016年3月21日)
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    l08084 2018/02/01
  • ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)

    [Joseph Heath, “The problem with “critical” studies,” In Due Course, January 26, 2018] 学部生だった頃,こんな風に思っていた――《「客観的」「価値自由」なやり方で社会現象を研究する実証主義が社会科学で蔓延しているのは世界の災厄だ.そんなものは幻想だ,というか有害な幻想だ.だって,客観性をよそおいつつ,その裏には隠れた目標があるんだから.つまり,支配しようという利害関心をもってるんだ.人々を主体ではなく研究の対象として扱うなんて政治的に中立じゃない,だってそうやってうみだされる知識ってのは,どういうわけかうまいぐあいに,まさに人々を操作し管理するために必要とされるたぐいの知識になってるもの.つまり,「客観的な」社会科学はちっとも価値自由なんかじゃない,むしろ抑圧の道具になってるじゃないか.》 これに替わる選

    ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)
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    l08084 2018/01/31