前回の記事でも紹介したが、片手で本を読む際に最も難しいのは、どう持つかではなく、どうやってページをスムーズにめくるかだ。人差し指、中指、薬指の3本で本の背を支えるのはそれほど難しいわけではないが、この「基本の構え」のまま、親指や小指でページをめくるというのは、非常に難易度が高いワザだと言える。 こうした場合に便利なのは、かつて紙めくりの記事でも紹介した指サックだ。例えば左手で文庫本を持つ場合、この指サックを親指に装着すれば、スムーズにページをめくることができる。無理に本をたわませて、ページを傷めてしまったり、本の反発力でカバーだけが外れてしまう“危険性”も低くなる。 わざわざ「左手で」と断ったのには理由がある。文庫本のように本文が縦書きであれば、ページは左→右の方向にめくられるので、本を左手で持つことにより、親指でページをめくるという動作が無理なく行えるからだ。右手で持ってしまうと、逆に小