米首都ワシントンの連邦最高裁判所で、公式写真撮影にのぞむクラレンス・トーマス連邦最高裁判事(2010年10月8日撮影、資料写真)。(c)AFP/TIM SLOAN 【3月1日 AFP】米連邦最高裁判所が、まれにみる驚きに揺れた──発言を一切しないことで知られるクラレンス・トーマス(Clarence Thomas)判事が、2月29日の審議で、10年ぶりとなる質問を行ったのだ。 保守派のトーマス判事は、同じ連邦最高裁判事で最近死去したアントニン・スカリア(Antonin Scalia)氏と思想こそは共通していたが、多弁だったスカリア氏とは違い、口頭弁論で決して発言しない唯一の判事として知られていた。 だがこの日行われた、家庭内暴力で有罪判決を受けた人が銃を所有することを禁止する法律をめぐる審議で、連邦政府側が弁論を終えると、トーマス判事はその重い口を開いた。 「軽犯罪法違反が憲法上の権利を停止