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ブックマーク / honz.jp (4)

  • 『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ

    心をつかさどっているのは心臓であると、かつては広く信じられていた。心臓はドクドクと拍動する特別な臓器であるうえに、気持ちが高ぶれば鼓動が速まりもするから、そう考えるのはごく自然なことだったろう。エジプトでミイラを作る際にも、心臓は大切に取り出され、別個にミイラ化されたのに対し、脳は、耳や眼窩、あるいは頭蓋にあけた小さな穴から搔き出され、捨てられていたようだ。人びとは古来、心の働きに多大な関心を寄せてきたが、脳がいったい何のためにあるのかはわからないままだった。 脳の研究と言えるようなものがはじまったのは、長い歴史をもつ人類の知の営みの中では、ごく最近のことでしかない。ようやく18世紀になって、人の性格や能力を脳に結びつける「骨相学」の考えが生まれた。19世紀になると、細胞に色をつける染色技術が発明されたおかげで、脳もまた多くの細胞からできていることが明らかになった。それは脳研究にとって画期

    『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ
    labocho
    labocho 2015/11/18
    青木薫
  • 『どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私』文庫解説 by 平田オリザ - HONZ

    文中にあるように、私と石黒浩氏は、この6年間、ロボット演劇プロジェクトを通じて密接に付き合い、すでに5の作品を創り、国内外をともに旅してきた。とりあえず、その経緯を簡単に記しておく。 2007年、私が阪大に移って2年目の夏、とあるシンポジウムの控え室で、鷲田清一総長(当時)と雑談をしている最中に、「そろそろ大学にも慣れてきたでしょう。何か他にやってみたいことがありますか?」と聞かれ、私は即座に「ロボットと演劇を創りたいんですが」と答えた。もともと阪大に移るにあたって、石黒先生のことは知識としては知っていたし、できることなら一緒に仕事がしてみたいと周囲には話をしていた。 鷲田さんは、さっそく手ずから段取りを付けてくれて、その翌週には、石黒先生と、その同僚の浅田稔先生の研究室に伺うことになった。私が最初にお二人にした質問は、「私がプロジェクトに加わると、皆さんの創ったロボットを、いま持って

    『どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私』文庫解説 by 平田オリザ - HONZ
    labocho
    labocho 2014/11/19
    石黒浩
  • 『エピジェネティクス』を理解するために パート1 - HONZ

    今月の「青木薫のサイエンス通信」は番外編でお送りいたします。仲野徹の『エピジェネティクス』を読んだ青木さん、自身のFacebookに書かれていた感想があまりにも面白かったため、そのまま掲載してみます。全3回に渡る連載の第1回目は、エピジェネティクス関連の書籍について。 仲野徹さんが、岩波新書の一冊として『エピジェネティクス』というを出されたので、その紹介をしてみたいと思います。とはいえ、「このにはこんなことが書いてあります」という話をするのではなく、むしろ同じ分野のを何冊かまとめてご紹介しながら、何か見通しが得られるような路線で書いてみたいな、と思うんです。 購読している大好きな雑誌、『ニューヨーカー』のブックレビューはそういうスタイルの記事が多いんです。で、そんなふうにやってみたいなぁ~と思ったんです。何より、そのほうが、仲野さんのの特徴や位置付けも、よりはっきりと見えてくると思

    『エピジェネティクス』を理解するために パート1 - HONZ
    labocho
    labocho 2014/09/03
  • 『ウイルス・プラネット』生物界のイノベーター - HONZ

    ウイルスをテーマとしたサイエンス・エッセイだ。取り上げられているのはタバコモザイクウイルス、ライノウイルス、インフルエンザウイルス、バクテリオファージ、ヒト免疫不全ウイルス、天然痘ウイルスなど13種のウイルスである。それぞれのウイルスのカラー電子顕微鏡写真が付いていて1500円。1ウイルスあたり115円ちょっとだ。考えようによってはじつに安い買い物なのだ。 最初のテーマはタバコモザイクウイルなのだが、それに先立ってウイルスとは何かについて意外な方法で理解させてくれる。著者がまず取り出したのはメキシコにある「巨大結晶の洞窟」だった。 写真の左右に見えるオレンジ色の物体は人間である。結晶化している鉱物は透明石膏だが、気温は58度を超え、湿度は100%近いため、宇宙服のような装備で調査しているのである。ともかく、この人類どころか、すべての生きものから隔絶した洞窟からウイルス学者は水のサンプルを取

    『ウイルス・プラネット』生物界のイノベーター - HONZ
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