改正警察法が30日、参院本会議で可決、成立し、警察庁直轄の「サイバー特別捜査隊」が4月1日に関東管区警察局に発足する。これまで捜査は都道府県警が担ってきたが、今後は重大なサイバー事案に限って警察庁が捜査できる。近年増加する身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」対策などに取り組む方針だ。 警察庁は初めて全国の事件を捜査する組織を持つことになり、国家警察の権限拡大を懸念する声も専門家からあがる。二之湯智国家公安委員長は衆院内閣委員会で「現時点において、国の組織による捜査を重大サイバー事案以外の分野に拡大することは考えていない」と答弁している。