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宇宙と本に関するlaislanopiraのブックマーク (26)

  • コロナで旅行ガイドが売れない…るるぶがまさかの「宇宙ガイド」に進出(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

    『るるぶ』の由来は「見る」「べる」「遊ぶ」の語尾をとったもの。宇宙、『ONE PIECE』、新日プロレス。これまでにないコラボが多数誕生している(記者撮影) 「脱・地球、史上初のエリア!」――。 3月30日、旅行ガイドブック『るるぶ』から『るるぶ宇宙』が発売となった。メインである国際宇宙ステーションの特集では、施設の詳細からレトルトをはじめとする宇宙グルメの数々を紹介。宇宙飛行士の風呂やトイレ、歯磨きの事情まで徹底的にレポートしている。 【写真】気になる宇宙版『るるぶ』の中身は? そのほか、月周回旅行など宇宙旅行の最前線も取材。小惑星探査機「はやぶさ2」のガイドもある。地球、月、火星、木星などの惑星も個別エリアとして解説していく。旅先をガイドする『るるぶ情報版』と同じように、知識ゼロでも楽しめる作りだ。 当然ながら、『るるぶ』として地球を飛び出したガイドは初めての試み。「発行点数世界最

    コロナで旅行ガイドが売れない…るるぶがまさかの「宇宙ガイド」に進出(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
  • 様々な宇宙の形、時空の形を知ることができる格好の時間入門──『時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて』 - 基本読書

    時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて (ブルーバックス) 作者:高水裕一発売日: 2020/07/20メディア: Kindle版時間は逆戻りするのか。普通に生きていると時間は一定の方角に向かって流れていくので逆戻りなどするような感じはしないが、実は物理法則上は時間が逆戻りする可能性は存在する。昨年日でも『時間は存在しない』で話題をかっさらったループ量子重力理論の提唱者カルロ・ロヴェッリは「そもそもね、時間なんて存在しないよ」といったり、同2019年には、量子コンピュータを用いた実験でロシアアメリカ・スイスの共同チームが「時間が逆転する現象」をとらえることに成功した。 www.nature.com 少なくともミクロの世界では時間逆転が認められるのである。じゃあ、我々は過去に戻ることができるんですか!? といえば、そう簡単でわかりやすい話ではない。そんな感じで、時間にまつ

    様々な宇宙の形、時空の形を知ることができる格好の時間入門──『時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて』 - 基本読書
  • 人類にはふたつの惑星という保険が要る──『人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ』 - 基本読書

    人類、宇宙に住む: 実現への3つのステップ 作者: ミチオ・カク,斉藤隆央出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2019/04/25メディア: 単行この商品を含むブログを見る理論物理学者にして、ディスカバリーチャンネルへの出演など、広く科学の啓蒙に勤めるミチオ・カク。そんな彼の新刊は人類が宇宙に住むにはどうしたらいいのか? を3つのステップに分けて科学的に考察し、技術を紹介していく一冊になる。これは個人的に大好きな分野で、関連したノンフィクションはほぼ全部読んでいるので、真新しい話がほぼないのは残念だったが、扱う題材の広範さと説明の正しさはさすがミチオ・カクといったところで、オススメするに足る内容なので軽く紹介してみよう。 生命はかけがえのない存在だ。だから、ただひとつの惑星にとどまり、こうした惑星規模の脅威に運命を委ねるわけにはいかない。 人類には保険が要る。セーガンはそう私に言った

    人類にはふたつの惑星という保険が要る──『人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ』 - 基本読書
  • 『宇宙背景放射 「ビッグバン以前」の痕跡を探る』 実験物理学者の戦国時代 - HONZ

    宇宙はどのようにしてできたのか、その起源への探求は人類をひきつけてやまない。そのため「宇宙のはじまり」を扱った書籍は少なくなく、2011年新書大賞を受賞した『宇宙は何でできているのか』のヒット以降、関連テーマの出版点数は増しているように思える。インフレーション、重力、ダークマター、宇宙のはじまりに迫る様々な理論が、理論物理学者の手で語られてきたが、その理論家たちが巧みに描き出す宇宙の姿の土台となるデータは、誰がどのように生み出しているのか。 実験物理学者である著者は、宇宙誕生の謎を解き明かすための研究現場が実際にはどのようなものか、理論家がよりどころとするデータはどのように生成されているのか、実験家と理論家がどのような緊張関係のなかで互いを高めあっているのか、そして実験物理学者たちはどんなデータを求めて世界中で熾烈な競争を行っているかを、著者の一人称で語りかける平易な文章で教えてくれる。複

    『宇宙背景放射 「ビッグバン以前」の痕跡を探る』 実験物理学者の戦国時代 - HONZ
  • 我々は特別な存在か。宇宙的バランス感覚を養う一冊『生命の星の条件を探る』 - HONZ

    生命の星、地球。都会のようなコンクリートジャングルにおいても雑草が茂り、アリたちが闊歩する。足下をふと見れば道路の片隅にコケが生育していて、そのコケの中にはクマムシがいる。朝晩の電車に乗り込めば、無数のホモ・サピエンスと接触する。生物はそこに居て当然。そんな風に私たちは感じてしまう。だが、地球以外の天体に由来する生命体は、現在までまだ見つかっていない。はたして、生命を育んでいる惑星は、この広い宇宙で地球だけなのだろうか。 生命体が棲息する環境がどのようなものかを考えるとき、もっとも参考になるのは、私たちを育んでいるこの地球の環境である。ある惑星が地球と同じような環境であれば、そこには生命体が居てもおかしくない。もちろん、地球型の生命体とはまったく異なるタイプの生命体も、宇宙のどこかにいるかもしれない。だが、そのような生命体はあくまで空想上の産物にすぎず、実際の探査や検出を行なおうにも、その

    我々は特別な存在か。宇宙的バランス感覚を養う一冊『生命の星の条件を探る』 - HONZ
  • 『できたての地球』が二つの奇跡の謎を解く - HONZ

    「地球の起源」と「生命の誕生」ーーそれぞれが存分に語られてきているテーマではあるのだが、両者を関連付けながら解明しようとする集団がいる。東京工業大学地球生命研究所(ELSI)の研究者たちだ。書は、ELSIの所長を務める廣瀬敬氏によって、現在までの地球生命科学の研究成果と課題、そして今後の展望がまとめられた一冊である。 カギを握るのは、初期地球の環境がどのような状態であったかということである。それ以前の地球には、現在のような陸や海は存在していなかった。火星と木星のあいだに漂う隕石の衝突により、地球表面はドロドロと溶けており、摂氏1万度以上の高温で、とても生命が住める環境ではなかったそうだ。やがて隕石の飛来頻度が少なくなると、地球の温度は次第に下がり、地表のマグマは冷えて岩石になった。するとマグマから熱が放射されなくなるため、地球上の大気が冷え、大気中の水蒸気が水となって陸に降り注ぎ、海がで

    『できたての地球』が二つの奇跡の謎を解く - HONZ
  • 『宇宙を創るダークマター』 この世はダークでできている - HONZ

    「この世は謎に満ちている」という言葉は比喩ではなく、最新の科学的成果に基づく正確な世界描写であるようだ。2009年ヨーロッパ宇宙機関が打ち上げたプランク衛星によって得られた高精度なデータを基に2013年に発表された研究結果によれば、宇宙の26パーセントをダークマターが、69パーセントをダークエネルギーが占めているという。我々を形作っている原子や空を照らす光などの通常物質が占めるのはわずか5パーセントに過ぎないのだから、この世は謎に満ちているどころか謎だらけといっても過言ではないだろう。 書はダークマターの専門家であるミシガン大学教授の著者キャサリン・フリースが、科学者達がこの100年間どのように競い合いながら宇宙の謎に迫ってきたか、そして世界の姿はどれだけ明らかになっているのかを解説する。著者が「21世紀は宇宙論の黄金時代」というように、この数年の間にも新たなデータが発見され続けており、

    『宇宙を創るダークマター』 この世はダークでできている - HONZ
  • 極上のサイエンスミステリー『偉大なる失敗』 - RyoAnna

    今年は一般相対性理論の誕生100周年。書店を訪れるとアインシュタインの特集が目に付くが、中でもひときわ異彩を放っている表紙がある。アインシュタインが困った顔をしてたたずむ表紙だ。思わず手に取り読み進めると、これが極上のポピュラーサイエンスだった。 『偉大なる失敗』は、天才科学者の過ちに焦点を当てた。過ちを単純にあげつらうのではなく、背景の理論を丁寧に解説し、過ちを犯す心理まで踏み込んでいるので非常に面白い。イントロからエンディングまで続く流れは、まるで一級のミステリーだ。 登場する科学者はダーウィン、ケルヴィン卿、ポーリング、ホイル、アインシュタイン。 ダーウィンは自然選択を融合遺伝で説明して過ちを犯した。ケルヴィンは熱伝導率の変化を考えずに地球の年齢を計算し、ポーリングはDNAを三重らせんで解き、ホイルは宇宙を変化しないものと結論付けた。そしてアインシュタインは宇宙の膨張を予測せず、

    極上のサイエンスミステリー『偉大なる失敗』 - RyoAnna
  • 『宇宙飛行士が教える地球の歩き方』 訳者あとがき by 千葉敏生 - HONZ

    著者のクリス・ハドフィールド氏といえば、国カナダでは知らない人はいないというくらい有名な宇宙飛行士です。計3回の宇宙飛行の経験を持ち、1995年と2001年にはアメリカのスペースシャトルで、2012年にはロシアのソユーズで地球を飛び立ちました。その経歴はとにかくまぶしいかぎり。1995年の宇宙飛行では当時のロシアの宇宙ステーション「ミール」とのドッキングに貢献、2001年の宇宙飛行ではカナダ人初の船外活動を行ない、カナダアーム2というロボット・アームの設置に成功、そして2012年の宇宙飛行では国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し、これまたカナダ人初のISS船長を務めました。まさにカナダの国民的英雄といえるでしょう。 しかし、彼は偉大な宇宙飛行士であるだけでなく、写真家やミュージシャンとしても大きな人気を得ています。人は書の中でただの一発屋だと謙遜していますが、たとえば人気のバロ

    『宇宙飛行士が教える地球の歩き方』 訳者あとがき by 千葉敏生 - HONZ
  • 『進化とは何か?』by 出口 治明 - HONZ

    「私たちはなにもので、どこから来て、どこへ行くのだろう」有史以来人間はずっとこの根源的な問いを考え続けてきた。人間は動物で星のかけらから作られている、そして進化を続けてきて今日の姿になったのだ、ということを現在の僕たちはよく知っている。僕たちが宇宙論や生物学や進化論が好きなのは、きっとどこかに自身のルーツを確かめたい気持ちがあるからに違いない。 書は、とりわけ個性的な天才学者、ドーキンスによる進化論の講義である。しかもただの講義ではない。1825年、ファラデーはロンドンの王立研究所でティーンズを対象にクリスマスレクチャーを始めた(ファラデーの「ろうそくの科学」という名レクチャーは、世界各国で翻訳されている)。この実演をふんだんに取り入れることで有名なクリスマスレクチャーに、ドーキンスも呼ばれたのである。書はその5回にわたるレクチャーを再現したものである。 第1章「宇宙で目を覚ます」。人

    『進化とは何か?』by 出口 治明 - HONZ
  • 『小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦』 今度の夢は、爆弾をのせて - HONZ

    天候不順によって延期が続いているものの、H-IIAロケット26号機による「はやぶさ2」の打ち上げが間近に迫っている(書著者による打ち上げ延期レポート)。東京オリンピックの興奮冷めやらぬ2020年末の日に、「はやぶさ2」はどんな成果を持ち帰ってくれるだろうか。書は、「はやぶさ」の大冒険から得られた成果を振り返るところからスタートし、「はやぶさ2」が何を目指し、どのように実現されたのかをJAXAや参加企業のプロジェクト担当者のインタビューを中心にまとめたものである。 骨太なサイエンスを取り扱うことの多いブルーバックス刊だが、著者が「一般の読者の皆さんにも理解できるよう描くことを心した」というように、書は実に幅広い読者層が楽しむことができる内容となっている。なにしろ科学的、工学的視点以外にも、プロジェクトマネジメントの在り方や、国の科学技術政策、宇宙のロマンなど多様な興味をくすぐるエピソ

    『小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦』 今度の夢は、爆弾をのせて - HONZ
  • 『地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか』 太陽風が吹けば何屋が儲かる? - HONZ

    南米ペルー沿岸の広い範囲で海面水温が平年より高い状態が1年ほど続く、エルニーニョ現象。地球の裏側で起こるこの現象は、遠く離れた日の夏をより涼しくし、雨の多いものとする。地球上の各地の気候はつながりあい、それぞれが影響しあっている。 2014年の夏は台風や局所的な豪雨などによる被害が頻発し、多くの人命が失われた。8月に広島を襲った豪雨はバックビルディング現象(積乱雲が発生し続ける現象)によるものだとも言われているが、これは温暖化が原因なのか、はたまた地球のどこかの何気ない変化の積み重ねによるものなのか。同じような悲劇を起こさないためにも、長期的かつ正確な気象予報システムの構築が望まれる。ビッグデータ時代を迎えたいま、データはよりきめ細かく、より広大な範囲で収集、分析されていくことだろう。 それではいつの日か、地球全体をリアルタイムで観測することで完璧な気象予測システムが完成するのかというと

    『地球の変動はどこまで宇宙で解明できるか』 太陽風が吹けば何屋が儲かる? - HONZ
  • 火星観測・探査の簡単な歴史

    神話と火星赤く存在感を示す火星は古代から神に模されてきました。バビロニア(メソポタミア)神話のネルガル、ギリシア神話のアレス、ローマ神話のマルスなどで、皆戦争の神であったところに特徴があります。特にローマ人はマルスをロムルスの父と考え強く崇拝しました。古代にはブリニウスが博物誌に火星を初めとする星々について描いています。日でも火星は熒惑(けいこく)と呼ばれ「日書紀」「続日紀」などに登場、また藤原定家の「明月記」にも月の描写で熒惑の文字がありますが、これは火星では無く土星のことだと言われています。 火星観測のはじまり格的な火星観測は十六世紀の天文学者ティコ・ブラーエ(1546~1601)に始まります。ブラーエは天動説を信じてはいましたが、デンマーク王に送られた「ウラニボルク城天文台」で二十年に渡る詳細な火星観測データを残しました。このブラーエの研究を受け継いだヨハネス・ケプラー(1

    火星観測・探査の簡単な歴史
    laislanopira
    laislanopira 2014/09/11
    運河と火星人の歴史
  • わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』 - HONZ

    宇宙を知るには、望遠鏡をのぞき、古生物を知るには、顕微鏡をのぞく。プレートテクニクス、または地球温暖化について知るには、私は何を理解すれば良いのだろう。自然科学は、理解に達すればロマンチックだが、それまでの過程が難しくて、なかなか進まない。特に、宇宙は物理や化学が大の苦手な私には手の届かない場所だった。 でも書を読んで、宇宙のビッグバンについて、はじめて理解出来た気がした。ビックバンで生まれた様々な原子が私の体を作っている。そのなかの電子の取引が、エネルギーを生み出し、分子同士を結合させているからだ。そういう意味で、ビッグバンと私たちの体は多いに関係している。『あなたのなかの宇宙』を見つけるには、天文学、古生物学、解剖学、地質学、遺伝学等、一気に視野を広げ、好奇心の赴くままに書を読むのがいちばんだ。 副題は、「生物の体に記された宇宙全史」である。137億年前のビッグバンから、太陽系、月

    わたしたちは星の材料でできている『あなたのなかの宇宙』 - HONZ
  • エンジニアが世界征服するなら『オービタル・クラウド』

    2020年に起きる、前代未聞のスペース・テロを描いた傑作SF。 タイトルにもなっている「軌道の雲」を構築・運用するやり口が現実的すぎて恐ろしい。近未来どころか、今から着手すれば2020年に間に合うんじゃないと思えるくらいリアルだ。モデルとなったテロ首謀国には見せない方がいいんじゃないかと、気で心配する。 基原理と問題点は書に書いてあり、設計はネットで引ける。調達と製造はiPhoneと○○だけで、「全部で千ドルもかかってないぜ。ポケットマネーで作れるんだ、こういうのは」。むかし昔『摩天楼の身代金』で、高層ビルとその住人を丸ごと人質にするアイディアを知ったときと同じくらいのヤバさを感じる。要するに「俺でもできる」だ(足りないのはモチベーションだけ)。それくらい身近な、近未来というよりは現未来。昭和生まれのわたしとっての近未来が、巨大宇宙船や宇宙ステーションなら、平成生まれの主人公の現未来

    エンジニアが世界征服するなら『オービタル・クラウド』
  • 宇宙一孤独な人工物、ボイジャーの秘密

    今回出版された僕の著書のカバーには、青い海王星の写真を背景に、一機の宇宙船が描かれている。 「ボイジャー」、日語に訳せば「旅人」という名を持つ無人宇宙探査機だ。その名のとおり太陽系の星々を旅し、地球を旅立ってから35年後の2012年8月、ついに太陽系の果てまでたどり着いた船である。 ボイジャーは現在もおよそ時速6万キロもの速さで飛んでいるのに、35年もかかるとは、いかに太陽系は広いことか。 ボイジャーの太陽系脱出のニュースは日でも比較的大きく報じられたようなので、記憶に残っている方も多いだろう。 どうしてJAXAではなくNASAに行きたかったのかと、僕はよく聞かれる。日に残ることが嫌だったからでは決してない。ただ純粋に、子供の頃にあこがれたヒーローが生まれた地で働きたかっただけだ。 たとえば江夏や新庄にあこがれた野球少年は、将来、阪神タイガースに入りたいと思うだろう(ちなみに僕は阪神

    宇宙一孤独な人工物、ボイジャーの秘密
  • 『宇宙論と神』by 出口 治明 - HONZ

    人間はどこから来て、どこへ行くのか。間違いなく、これが、人間の永遠の問いの1つであろう。「僕たちの体は、星のかけらから出来ている」、そう教わった時の腹落ち感は半端なものではなかった。だからこそ、僕たちは宇宙論が大好きなのだろう。誰しも僕たちの体を形作っている物質がどこから来たのか、その始源の物語を突き詰めて聴いてみたいのだ。書は碩学の手による理代宇宙論の優れた格好の案内書である。 なぜ「宇宙論と神」というタイトルを付けたのか。その答えは第1章で明かされる。「神と宇宙は相性がよい」からだ。「どちらも遠く離れていて直接捉えることができず、想像する中で肉薄するしかない点で共通しているからだ」。なるほど。著者は時系列で人間の宇宙観の変遷を辿っていく。世界創成神話(第2章)、中国・日・インドの宇宙観(第3章)、古代ギリシャの宇宙観(第4章、ここで早くも天動説と地動説が現われる)、アラビアの宇宙観

    『宇宙論と神』by 出口 治明 - HONZ
  • 『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』 - HONZ

    表紙には、マンハッタンのクライスラービルを、窓に手をあてて眺めている少年がいる。しかし、よく見ると彼の右手にはマジックが握られ、窓ガラスには数式がびっしりだ。 野球帽を逆さにかぶった少年の名前はジェイコブ・バーネット。ジェイコブ君は8歳で大学レベルの数学、天文学、物理学のコースを受講し、9歳で大学に入学した、言わば天才少年である。窓ガラスの数式は、大学入学直後、相対性理論に取り組んでいる際のものかもしれない。 彼は2歳のとき重度の自閉症と診断されている。書は、自閉症と診断された日から現在までのジェイコブ君を追っている。しかし書は、ジェイコブ君の数奇な人生を強調するのではなく、ジェイコブ君と共に自閉症と闘った、家族や友達の話が中心となっている。 著者は、ジェイコブ君の母親であるクリスティンさんだ。彼女の才能、それは子供の関心や愛着を生かして伸ばしていくことである。彼女が、ジェイコブ君の才

    『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』 - HONZ
  • 『イーロン・マスクの野望』桁外れの野心家 - HONZ

    我々が人類史上類をみない大変革の時に居合わせていることを気付かせてくれ、単調な毎日を過ごしがちな私たちをワクワクさせてくれる、そんな一冊だ。 日ではまだ認知度が低いかもしれないが、今、世界中から「未来を変える天才経営者」として注目されている起業家がいる。1971年に南アフリカで産まれ、31歳の時アメリカで億万長者の仲間入りし、現在地球規模の壮大な挑戦をする今年43歳の男だ。彼の名はイーロン・マスク。2010年公開の映画「アイアンマン2」で、天才発明家にして大富豪の主人公トニー・スタークのヒントになった人物である。 イーロン・マスクの名が世に知られるようになったのは、2002年にeBay社が15億ドルもの価格で彼が設立したインターネット決済サービスの会社「ペイパル」を買収し、世間の注目を浴びた頃からだろう。当時ペイパル社株式の12%を保有していた彼は約1億7千万米ドル(約170億円)もの資

    『イーロン・マスクの野望』桁外れの野心家 - HONZ
  • 『宇宙が始まる前には何があったのか?』訳者解説 by 青木薫 - HONZ

    書の著者ローレンス・クラウスは、長年、第一線で活躍してきた宇宙物理学者である。興味のある研究テーマは、彼自身の言葉によれば、「宇宙の始まりから終わりまで」だという。もちろんクラウスは、半分は笑いを取ろうとしてそんな言い方をするのだが、しかしそれは彼の音でもある。クラウスは気で、宇宙の始まりから終わりまでを知りたいと思っているのだ。 クラウスは専門の論文を多数発表しているほかに、一般向けにも多くの著作があり、邦訳されているものだけでも、『物理学者はマルがお好き』、『SF宇宙科学講座│エイリアンの侵略からワープの秘密まで』、『コスモス・オデッセイ│酸素原子が語る宇宙の物語』、『超ひも理論を疑う│「見えない次元」はどこまで物理学か』、『物理の超発想―天才たちの頭をのぞく』、『ファインマンさんの流儀』がある。アメリカではテレビやラジオへの出演も多く、You Tubeで彼の活躍を見ることも

    『宇宙が始まる前には何があったのか?』訳者解説 by 青木薫 - HONZ