「ベッドはトコジラミに譲って僕はソファ生活さ」フランスの食品環境労働衛生安全庁の調べでは、2017年から2022年にかけて10世帯に1世帯以上がトコジラミの被害にあっており、公共機関は駆除作業に追われ、休校となる学校も続出する騒ぎだ。 パリ近郊の街、シュレンヌに暮らすマテオさん(42歳)は言う。 「半年前にベッドバグ(トコジラミ)を全部駆除してベッドも買い替えたのに、つい最近、またひざ裏と足の裏を刺されて赤い湿疹が出て目を疑ったね。 再び業者に頼んだものの彼らも大忙しだから、ベッドはバグに譲って僕はソファの上で寝袋にくるまって寝ているけど、腰は痛いわ体はかゆいわで連日睡眠不足さ。 こうしてる今もやつらはベッドで大繁殖中だし、本当に腹立たしいよ」 パリを中心に、フランス全土へと広がっている「トコジラミ・パニック」。コロナ禍前からトコジラミの被害は囁かれていたが、今年に入ってからは新聞やニュー