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ブックマーク / nelja.jp (8)

  • 東京という限界集落を生きる彼女たち——『東京タラレバ娘』(東村アキコ) | nelja

    いわゆる女性マンガにおいて、独身アラサー/アラフォーというテーマはここ数年(といってももう5年以上の単位で)定番のひとつになっている。シリアスに現実を描き出そうとするものもあれば、コメディとして描くものもあるし、その年齢層向けに少女マンガ的な夢を与え直そうとするアプローチもある。作家でいえば、西炯子がいて、渡辺ペコがいて、今ど真ん中にはたぶん鳥飼茜がいる。鴨居まさねや入江喜和も大きな枠組みでは周辺にいる。 いずれにしても、「アラサー(以上)・独身」は今の女性向けマンガにおいてひとつの重要な視点になった。普遍的、とまではいえないだろうけれど、少なくとも10年近く、あるいはそれ以上にわたって、このテーマが現実社会で不安や痛みの源泉として存在し続けているのは間違いない。「女の子」の次のステップが伝統的に「」であり「母」であった社会で、「女の子」を卒業しつつ、でも母でもない女性が、自分の理想を

  • WJで「重版出来」に「じゅうはんでき」とルビが振られたことから、「でき」をめぐる考察に | nelja

    17日発売の週刊少年ジャンプ2013年16号で、「重版出来」に「じゅうはんでき」のルビが振られていたことがきっかけとなって、「重版出来」の読み方、慣例が一部で話題になった。 「重版出来」は「じゅうはんしゅったい」が来の読み方。今回、週刊少年ジャンプの「クロス・マネジ」(KAITO)の冒頭で、「JC『クロス・マネジ』①巻、重版出来ッ!!」の文字に「でき」のルビが振られたことは、読者の間でも誤読ではないかと指摘されていた。 だが、一方で書店員のアカウントなどからは(「しゅったい」が正しいのは承知の上で)、取次や版元の書店営業の人間など含め、現場では「でき」と読む人がほとんどという報告もあり、「重版でき」は「正しくはないものの、現場レベルでは使われる読み」であるようだ。 ただし、編集関係者となるとやはり「でき」は誤読として眉をひそめられるケースが多いようで、「しゅったい」が当たり前という反応が

  • 【 #俺マン2012 総評】男性マンガ・女性マンガの垣根が消えたマンガ界で、独立勢力となる2つのジャンル | nelja

    【 #俺マン2012 総評】男性マンガ・女性マンガの垣根が消えたマンガ界で、独立勢力となる2つのジャンル #俺マン2012の集計結果からトレンドなどを、ネルヤ編集長・小林が分析するコラム。作家に注目した前回に続いて、今回はジャンルやレーベル別にチェックしていきます。 ■大手を猛追する芳文社の存在感 #俺マン2012の集計結果は、とりあえず上位200位圏内のタイトルまでを公開しているが、すでに発表しているとおり、単純に1票以上入ったタイトルを数え上げると1200作品を超えている。上位は公表しているとおりだが、1票作品を含めた全タイトルを出版社別に集計した場合、どうなるか? 以下は、全1208タイトルを版元別に分けた結果だ。 1位:講談社(226作品) 2位:集英社(158作品) 3位:小学館(152作品) 4位:白泉社(68作品) 5位:秋田書店(55作品) 6位:芳文社/スクウェア・エニ

  • “物語”を放棄したバカマンガ界の革命的作品――「絶品! らーめん娘」(友木一良) | nelja

    バカマンガというジャンルが僕は好きだ。一抹の意味すら拒絶するように、もはや使命感に燃えているとしか思えないレベルで、大の大人がひたすらバカであることを追求している姿には、一種に爽やかさすら感じる。だから、当サイトのレビューでは、たびたびこのバカマンガというジャンルに当たる作品を(作者に病院へ行くことをおすすめしつつ)紹介している。 そして、一般誌のバカマンガを語る上で、今年どうしても避けて通れないのが、この「絶品! らーめん娘」(友木一良)だ。すでにブログ界隈では、連載開始時から話題になっており、今さらのこのことレビューするまでもないといえばない。 だが、それでも作をレビューせずに今年を終えるのは、「マンガの話をしよう」と銘打ったサイトの名折れだ。なぜなら、この作品は、編よりも、それについて語る人の言葉のほうが充実しているからだ。もっとダイレクトにいうと、作にはほとんど中身と呼ぶべき

  • 気付いてた? 小説や雑誌にはない、独自進化を遂げたマンガの活字ルール | nelja

    マンガには、たくさんのネーム(ここでは文字・活字を指す)が登場する。その活字の使い方に、マンガの世界だけの独特のルールがあることをご存じだろうか。 と大上段に構えてみたものの、正確には「ルール」ではなく「慣習」という程度のものであって、「コレじゃないとダメよ」と厳密に規定されているわけではない。しかし、ほとんどの出版社がそれを踏襲している点が実に不思議で、これはもう「ルール」と呼んでもいいんじゃないかみたいな感じなのである。 それは、マンガの文ネームの書体についての話だ。 活字には、さまざまな形にデザインされた書体がある(26字しかないアルファベットに比べ、何万字もある日語の文字をデザインするのがどれほど大変な作業か、ちょっと想像してみてほしい)。代表的な書体といえるのが明朝体とゴシック体の2つで、名前ぐらいは誰でも聞いたことがあると思う。軽く説明すると、明朝体は長い文章を読むのに適し

    laislanopira
    laislanopira 2012/09/12
    カナは明朝、漢字はゴシック
  • 高齢童貞・処女はどのように生まれるのか? その痛みとリアリティ――「Hatch」(村上かつら) | nelja

    その昔、2ちゃんねるには独身男性板という板があった。正確には今もあるのだけれど、現在は独身男性板から分割される形で、モテない男性板などの諸掲示板ができており、過去の独身男性板とは別のものになっている。 分割前の独身男性板にはある種の不文律があった。「25歳以下は黙ってろ」だ。当時20歳そこそこだった僕は、なんでそんな言説がまかり通るのかと不条理に思いながら見ていたけれど、実際自分が30歳を過ぎる頃になると、なんとなく25歳ルールの意味がわかるようになってきた。 20歳くらいまでは、単に「異性に人気がない」とか「異性慣れしていない」という理由でモテない人も多い。VIP板なんかで見かけるいわゆるネット非モテのイメージそのままの人たちだ。 だが、経験的にいえば、非モテを自称するそういうタイプの人たちは、たいがい25歳を超えることなく彼女ができていく。彼らはなんだかんだいって「モテたい」というモチ

  • Amazon売り切れ、“難民”発生。でも重版なし――“余ってる”のに品薄になるマンガの流通ジレンマ | nelja

    マンガや書籍は店頭にない場合、書店から注文することができる。これは昔からある方法なので利用したことがある人も多いだろうが、ご存知のとおりすべての作品が必ず手に入るわけではない。 22日、こうしたマンガの流通と在庫をめぐる問題がTwitterの書店員やマンガクラスタの間で話題になった。 ■TLで話題に上がった「市中在庫」とは何か? 書店で注文しても入荷できないというとき、いくつかのパターンが考えられる。代表的なのは、いわゆる「絶版(=品切れ重版未定)」。出版社にもすでに在庫がなく、かといって重版する(新たに作品を作る)予定もないので手に入らないというケースだ。 だが、商品はあるのに手に入らないということもある。たとえば、「市中在庫」が多すぎる場合だ。 「市中在庫」というのは、書店にある在庫のこと。日の場合、一般的にが店頭に並ぶとき、出版社から委託販売されている形になり、売れなかった場合は

    laislanopira
    laislanopira 2012/08/23
    取次のある意味がもはや分からない。いまだに書籍統制機関の名残を引きずっているようで、はやくつぶれればいい
  • 「デラシネマ」終了にファンのショックの声が相次ぐ | nelja

    2日に発売されたモーニング2012年36号にて、「デラシネマ」(星野泰視)が次号で最終回を迎えることが発表された。 始まる作品があれば終わる作品もあるのが雑誌連載の宿命だが、「デラシネマ」に関しては異例ともいえるほど、終了を惜しむ声が相次いだ。 Yahoo!リアルタイム検索の検索結果によると、2日に「デラシネマ」というフレーズがつぶやかれた回数は287回。同じく次回最終回を迎える「範馬刃牙」が、「刃牙」で検索した結果951件見つかるのに比べると数こそ少ないが、驚きなのはその内容だ。「刃牙」の場合、惜しまれつつも、どんな最終回を迎えるかという点に注目するなど、さまざまな反応があるが、「デラシネマ」終了に関してはそのほとんどが驚きや悲しみの声となっている。 マンガ家・太田垣康男氏も、星野泰視氏に「デラシネマが次週最終回だなんてぇ~(T_T) もっともっと見たいのに~~!」と語りかけるなど、ファ

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