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ブックマーク / bijutsutecho.com (415)

  • マユンキキ インタビュー。私が作品をつくらなくてよい世界にするために(前編)

    マユンキキ インタビュー。私が作品をつくらなくてよい世界にするために(前編)アイヌであることで経験する出来事を起点に、それを徹底して「個人」の観点から分析して作品にするアーティスト、マユンキキ。彼女は、東京都現代美術館で開催中の企画展「翻訳できない わたしの言葉」(4月18日〜7月7日)で、展示室を訪れる観客一人ひとりにも「その人自身」の認識を問いかける仕掛けを導入している。作品の背景にある考え、そして近年の先住民をめぐる言説に感じることとは? 会場のベッドの上で、彼女の経験を通訳として、そして友人として共有する田村かのこが聞いた(記事は前後編)。 *記事は『美術手帖』2024年7月号(特集「先住民の現代アート」)のインタビューを未掲載分も含めて再構成したものである。記事は8月1日からプレミアム会員限定公開。 聞き手・構成=田村かのこ 撮影=池田宏(⁑を除く) 編集=杉原環樹、三澤麦 マ

    マユンキキ インタビュー。私が作品をつくらなくてよい世界にするために(前編)
  • 「三島喜美代―未来への記憶」(練馬区美術館)開幕レポート。最大規模のインスタレーションも

    「三島喜美代―未来への記憶」(練馬区美術館)開幕レポート。最大規模のインスタレーションも練馬区立美術館で「三島喜美代―未来への記憶」が開幕した。「情報」と「ゴミ」の問題をテーマに、70年にわたって創作を展開する現代美術家の軌跡をたどる個展だ。会期は7月7日まで。 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 展示風景より、三島喜美代《20世紀の記憶》(1984-2013、部分) 近年、再評価の機運が高まる三島喜美代。その東京では初となる大規模個展「三島喜美代―未来への記憶」が練馬区立美術館でスタートした。会期は7月7日まで。 三島は1932年生まれ。54年から69年まで独立美術協会に所属し、活動初期では具象画を発表していた。具体美術協会の吉原治良に師事した画家・三島茂司に出会いその影響を受け、60年代には新聞や雑誌などの印刷物をコラージュした作品やシルクスクリーンをもちいた平面作品を制

    「三島喜美代―未来への記憶」(練馬区美術館)開幕レポート。最大規模のインスタレーションも
  • 三島喜美代が91歳で逝去。「情報」と「ゴミ」問題テーマに独自の表現貫く

    三島喜美代が91歳で逝去。「情報」と「ゴミ」問題テーマに独自の表現貫く「情報」と「ゴミ」の問題をテーマに、70年にわたって創作を続けてきたアーティスト・三島喜美代が逝去した。91歳だった。 三島喜美代(森美術館「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」で撮影) 「情報」と「ゴミ」の問題をテーマに、70年にわたって創作を続けてきたアーティスト・三島喜美代が6月19日に逝去した。91歳だった。 三島は1932年生まれ。54年から69年まで独立美術協会に所属し、活動初期では具象画を発表していた。具体美術協会の吉原治良に師事した画家・三島茂司に出会いその影響を受け、60年代には新聞や雑誌などの印刷物をコラージュした作品やシルクスクリーンを用いた平面作品を制作。しかし70年代に入ると表現媒体は一転。シルクスクリーンで印刷物を陶に転写して焼成する立体作品「割れる印刷物」を手

    三島喜美代が91歳で逝去。「情報」と「ゴミ」問題テーマに独自の表現貫く
  • 「描く人、安彦良和」(兵庫県立美術館)開幕レポート。「物語」を描き続けてきたその足跡をたどる

    「描く人、安彦良和」(兵庫県立美術館)開幕レポート。「物語」を描き続けてきたその足跡をたどる兵庫県立美術館で、「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターとして知られる安彦良和の半生を振り返る展覧会「描く人、安彦良和」が開幕。会期は9月1日まで。 文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長) 展示風景より、左から『機動戦士ガンダム(劇場版)』『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』のポスター Ⓒ創通・サンライズ 兵庫県立美術館で、『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターとして知られる安彦良和の、これまでの仕事を振り返る展覧会「描く人、安彦良和」が開幕した。会期は9月1日まで。 安彦は1947年北海道遠軽町生まれ。66年に弘前大学に入学するも除籍となり上京。アニメーターとして活動し始める。『機

    「描く人、安彦良和」(兵庫県立美術館)開幕レポート。「物語」を描き続けてきたその足跡をたどる
  • 建築家・槇文彦が95歳で逝去。代表作に幕張メッセや京都国立近代美術館

    建築家・槇文彦が95歳で逝去。代表作に幕張メッセや京都国立近代美術館世界的建築家・槇文彦が、6月6日に老衰で逝去した。95歳だった。 槇文彦 gettyimages ©︎ Andrew Burton 世界的建築家・槇文彦が、6月6日に老衰で逝去。95歳だった。 槇は1928年東京出身で、52年に東京大学工学部建築学科を卒業。その後渡米し、クランブルック美術学院、ハーバード大学大学院を修了。65年の帰国後は槇総合計画事務所を設立した。 丹下健三を師に、モダニズム思想を受け継いだ洗練されたさわやかな建築空間が特徴であり、またその土地の特性を生かしながら、奥行きのある日的空間を織り込んだ作風が評価されている。代表作には、千葉市の「幕張メッセ」(1989)をはじめ、東京の「代官山ヒルサイドテラス」(1969、92)、「スパイラル」(1985)、「京都国立近代美術館」(1986)、海外ではニューヨ

    建築家・槇文彦が95歳で逝去。代表作に幕張メッセや京都国立近代美術館
  • 「塩田千春 つながる私(アイ)」が大阪中之島美術館で開催。6点のインスタレーションを発表

    「塩田千春 つながる私(アイ)」が大阪中之島美術館で開催。6点のインスタレーションを発表大阪中之島美術館で塩田千春の大規模個展「塩田千春 つながる私(アイ)」が開催される。会期は9月14日〜12月1日。 塩田千春 The Eye of the Storm 2022 画像提供=バンコクアートビエンナーレ ©JASPAR, Tokyo, 2024 and Chiharu Shiota 現在ベルリンを拠点として国際的に活躍する塩田千春。その大規模個展「塩田千春 つながる私(アイ)」が、大阪中之島美術館で開催される。会期は9月14日〜12月1日。 塩田は1972年大阪生まれ。2019年に森美術館で開催された個展「塩田千春展:魂がふるえる」では約66万人(同館歴代2位)の入場者数を記録し、21年には十和田市現代美術館で常設作品《水の記憶》を発表。また22年には国際芸術祭「あいち2022」に参加し、別

    「塩田千春 つながる私(アイ)」が大阪中之島美術館で開催。6点のインスタレーションを発表
  • 建築家・白井晟一設計の個人住宅「桂花の舎」が江之浦測候所に移築へ

    建築家・白井晟一設計の個人住宅「桂花の舎」が江之浦測候所に移築へ建築家・白井晟一が晩年に設計した個人住宅のひとつである「桂花の舎(けいかのいえ)」。これを小田原文化財団 江之浦測候所のある「甘橘山」に移築するプロジェクトが始まった。 桂花の舎 Photo by Yasushi Ichikawa 渋谷区立松濤美術館などの設計で知られる建築家・白井晟一が晩年に設計した個人住宅のひとつ「桂花の舎(けいかのいえ)」。これが杉博司による小田原文化財団 江之浦測候所に移築される。 桂花の舎は、大和市・中央林間に建てられたもの。白井はこの家の完成を待たずに1983年に逝去したため、白井晟一研究所に引き継がれ、竣工した。施主は画家で、デザインや予算などに一切制限を設けないという条件で設計されており、随所に使われている栗材などにその痕跡が見られるという。この建築はその後、地区の宅地開発によって解体の危機に

    建築家・白井晟一設計の個人住宅「桂花の舎」が江之浦測候所に移築へ
  • 「ADAPTATION - KYNE」(福岡市美術館)開幕レポート。地元福岡でふり返るその活動の軌跡

    「ADAPTATION - KYNE」(福岡市美術館)開幕レポート。地元福岡でふり返るその活動の軌跡アーティスト・KYNE(キネ)の日初となる大規模個展、特別展「ADAPTATION - KYNE」が福岡市美術館で開幕した。会期は6月30日まで。 文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長) 展示風景より、新作壁画の《Untitled》(2014) 福岡市美術館で、アーティスト・KYNE(キネ)の日初となる大規模個展、特別展「ADAPTATION - KYNE」が開幕した。会期は6月30日まで。担当は同館館長の岩永悦子。 展示風景より、《Untitled》(2024) KYNEは1988年生まれ。大学時代に日画を学び、2006年頃から制作活動を開始し、現在も福岡を拠点に活動をしている。1980年代のマンガやアイドルのレコード・ジャケットからインスピレーションを受け、アイコニック

    「ADAPTATION - KYNE」(福岡市美術館)開幕レポート。地元福岡でふり返るその活動の軌跡
  • 「ゲバルト」展が東京日仏学院などで開催。反暴力的反応とその美的様式を探る

    「ゲバルト」展が東京日仏学院などで開催。反暴力的反応とその美的様式を探るゲバルト団体(アレクサンドル・タルバ、平居香子、宮内芽依、アントワーヌ・ハルプク、ガーリン)の主宰により、反暴力的反応とその美的様式を探る展覧会 「ゲバルト」展が、東京日仏学院、CAVE-AYUMI GALLERY、セッションハウスで開催される。会期は5月18日〜6月16日。 制度の暴力のなかで特定の芸術形態がどのように発展していくのかを示そうとする展覧会「ゲバルト」展が、東京日仏学院、CAVE-AYUMI GALLERY、セッションハウスで開催される。会期は5月18日〜6月16日。キュレーターはアレクサンドル・タルバ。 展を主宰するのはゲバルト団体(アレクサンドル・タルバ、平居香子、宮内芽依、アントワーヌ・ハルプク、ガーリン)。2023年5月に東京で設立された芸術的・政治的団体であり、キュレーション集団として構想さ

    「ゲバルト」展が東京日仏学院などで開催。反暴力的反応とその美的様式を探る
  • 「UESHIMA MUSEUM」が開館。屈指の現代美術コレクションを一般公開

    「UESHIMA MUSEUM」が開館。屈指の現代美術コレクションを一般公開現代アートのコレクター・植島幹九郎によって設立された「UESHIMA COLLECTION」の収蔵品を紹介する「UESHIMA MUSEUM」が、6月1日に開館する。それを前に、内部が公開された。 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 展示風景より、オラファー・エリアソン《Eye see you》(2006) 日には様々なビッグコレクターがいるが、いまもっとも注目すべきは植島幹九郎かもしれない。事業家・投資家として多彩な顔を持つ植島が2022年2月に設立した現代美術コレクション「UESHIMA COLLECTION」を紹介する「UESHIMA MUSEUM」が、6月1日に渋谷にオープンする。 UESHIMA MUSEUM 画像提供=UESHIMA MUSEUM 植島は1979年千葉県生まれ。1998年

    「UESHIMA MUSEUM」が開館。屈指の現代美術コレクションを一般公開
  • クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件

    クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件5月6日、ポンピドゥー・センター・メッスで開催中の「Lacan. Quand l'art rencontre la psychanalyse(ラカン。芸術が精神分析と出会うとき)」展で、近代絵画の傑作でラカンが生前所有したことでも有名なキュスターブ・クールべの《世界の起源》をはじめとする5作品が破損され、1作品が盗難にあった。その後、破損された作品の作者のひとりが事件に関する声明を出し、物議を醸している。 文=飯田真実 デボラ・ド・ロベルティが公開した動画(https://vimeo.com/943331424)より、被害を受けたギュスターヴ・クールベ《世界の起源》 事件の起源 5月4日(土)にヴェルサイユ宮殿のガラスの回廊を荒らされる事件が起きたフランス。翌週の月曜には、ポンピドゥー・センター・メ

    クールべ《世界の起源》はなぜ攻撃されたのか? ポンピドゥー・センター・メッスで破壊・盗難事件
  • グランフロント大阪の中谷芙二子による霧の彫刻が展示を再開

    グランフロント大阪の中谷芙二子による霧の彫刻が展示を再開新型コロナウイルスの感染拡大防止のために演出を中止していた、グランフロント大阪の中谷芙二子による霧の彫刻《霧の彫刻・SEA FOG》の公開が再開した。 中谷芙二子《霧の彫刻・SEA FOG》、過去の演出時の様子 グランフロント大阪の梅北広場中央に設置されている、中谷芙二子の《霧の彫刻・SEA FOG》の演出が再開した。 中谷芙二子は1933年北海道札幌市生まれ。57年、アメリカ・イリノイ州のノースウェスタン大学美術科を卒業後、パリ、マドリードで絵画を学ぶ。60年に帰国し、62年に東京画廊で日初個展を開催。66年、芸術と技術の協働を推進する実験グループ「E. A. T.」に参加し、その活動の一環として大阪万博ペプシ館(1970)にて、人工の霧を大量に発生させる「霧の彫刻」を初めて発表。以来、「霧の彫刻家」として国内外で活躍している。

    グランフロント大阪の中谷芙二子による霧の彫刻が展示を再開
  • フランク・ステラが87歳で逝去。20世紀アメリカ現代美術の巨匠

    フランク・ステラが87歳で逝去。20世紀アメリカ現代美術の巨匠アメリカの現代美術家、フランク・ステラ氏が87歳で逝去した。 DIC川村記念美術館のフランク・ステラ《リュネビル》(1994) アメリカの現代美術の巨匠、フランク・ステラ氏が5月4日、米・ニューヨークの自宅にて87歳で逝去した。 ステラ氏は1936年アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれ。50年代にミニマルアートの先駆者として頭角を表す。その後「ハードエッジ」と呼ばれる色面を構成した平面作品を手がけていたが、80年代以降は湾曲したり破断したりといった不規則な構造物を組み合わせた3次元的な作品を制作。第二次世界大戦後のアメリカ現代美術を代表するひとりとして評価されており、国内ではDIC川村記念美術館が多くの作品を所蔵している。

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  • 坂茂設計の豊田市博物館が開館。豊田市美術館と補完し合う相乗効果を狙う

    坂茂設計の豊田市博物館が開館。豊田市美術館と補完し合う相乗効果を狙う建築家・坂茂の設計による愛知県の豊田市博物館が、谷口吉生が設計した豊田市美術館の隣に開館した。 文・撮影=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部) 豊田市博物館 外観 世界的に活躍する建築家・坂茂の設計による愛知県の豊田市博物館が4月26日に開館した。館長を務めるのは、前豊田市美術館館長・村田眞宏だ。 同館が建設されたのは、江戸時代に存在した城郭・「七州城」の遺構。明治以降は豊田市立童子山小学校や愛知県立豊田東高等学校の敷地として利用されており、隣には建築家・谷口吉生が設計した豊田市美術館が1995年に開館している。 坂茂は4月25日に行われた内覧会で、博物館建物の設計にあたり谷口の建築とバランスよく配置し、プロポーションを決めたとしつつ、「美術館に来た人も博物館を発見し、博物館に来た人も自然に美術館に流れていくように並列させ

    坂茂設計の豊田市博物館が開館。豊田市美術館と補完し合う相乗効果を狙う
  • READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催

    READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催クラウドファンディングサービスのREADYFORが、文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。文化財保有者や行政担当者向けにクラウドファンディングの活用方法を伝えるセミナーも開催する。 クラウドファンディングサービスのREADYFORが、文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結した。 同社は、これまで神社仏閣などの文化財に関わるクラウドファンディングプロジェクトを累計260件サポートしており、これまでに14億円以上の支援が集まった。昨年、国内最高額を達成した国立科学博物館のクラウドファンディングもサポートした。 日国内では文化財所有者等の高齢化や地域の過疎化などを背景に、自力での寄付募集の取り組みを行うことが困難な場合もあり、これを

    READYFORが文化庁と「文化財の保存・活用のための寄附促進に関する連携協定」を締結。セミナーも開催
    laislanopira
    laislanopira 2024/04/14
    “昨年、国内最高額を達成した国立科学博物館のクラウドファンディングもサポートした。” こんなもの恒久化するな
  • 「大吉原展」(東京藝術大学大学美術館)開幕レポート。吉原で育まれてきた文化を通じて、遊女たちの生き方や置かれた環境に目を向ける

    「大吉原展」(東京藝術大学大学美術館)開幕レポート。吉原で育まれてきた文化を通じて、遊女たちの生き方や置かれた環境に目を向ける東京藝術大学大学美術館で、江戸幕府公認の遊廓であった吉原や、そこで育まれてきた文化にフォーカスする「大吉原展」が開幕した。会期は5月19日まで。 文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部) 展示風景より、辻村寿三郎・三浦宏・服部一郎《江戸風俗人形》(1981) 東京・上野の東京藝術大学大学美術館で、江戸幕府公認の遊廓であった吉原や、そこで育まれてきた文化にフォーカスする「大吉原展」が開幕した。会期は5月19日まで。展学術顧問は田中優子(法政大学名誉教授)、担当学芸員は古田亮(東京藝術大学大学美術館教授)。 吉原とは、江戸時代につくられた遊廓街(*)。そこでは、絵画や浮世絵、文学、工芸、年中行事など様々な文化が生まれ育まれてきたいっぽうで、その経済基盤は、家族の

    「大吉原展」(東京藝術大学大学美術館)開幕レポート。吉原で育まれてきた文化を通じて、遊女たちの生き方や置かれた環境に目を向ける
  • 国立ハンセン病資料館で「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」が開催。絵画が寄り添った施設の100年

    国立ハンセン病資料館で「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」が開催。絵画が寄り添った施設の100年東京・東村山市の国立ハンセン病資料館で、療養施設・多磨全生園の絵画活動100年の歩みをたどる展覧会「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」が開催される。会期は3月2日〜9月1日。 絵を持つ「絵の会」会員、新憲法公布記念の書画展開催にあたって 1946年11月撮影 国立ハンセン病資料館蔵 東京・東村山市の国立ハンセン病資料館で「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」が開催される。会期は3月2日〜9月1日。 およそ100年前となる1923年10月31日、ハンセン病患者の療養施設、第一区府県立全生病院(現・多磨全生園)の礼拝堂で、入所者が描いた絵画を初めて展示した「第壱回絵画会」が開幕した。展は、この絵画会を起点とする多磨全生園の絵画活動100年の歩みを一望し、初公開のも

    国立ハンセン病資料館で「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」が開催。絵画が寄り添った施設の100年
  • 伊藤若冲の新発見。絵巻《果蔬図巻》を福田美術館が公開

    伊藤若冲の新発見。絵巻《果蔬図巻》を福田美術館が公開京都・嵐山にある福田美術館が、新たに発見された伊藤若冲による絵巻を初公開した。 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 新たに発見・収蔵された伊藤若冲《果蔬図巻》(1791) 今年開館5年を迎える京都・嵐山の福田美術館が、伊藤若冲作(1716~1800)の新発見の絵巻を披露した。 伊藤若冲は言わずと知れた江戸時代の絵師。京都の青物問屋「枡屋」の長男として生まれ、裕福な環境のもと、独学で作品を制作した。その作風は細部まで描き込まれたものが多く、極彩色で彩られた絹着色の作品や、即興的な筆遣いとユーモラスな表現が特徴の水彩画は、日美術史上でも異彩を放つ。 今回披露された作品は1791年、若冲が76歳のときに描いた全長277センチ(跋文を加えると332センチ)あまりの絵巻で、《果蔬図巻(かそずかん)》と名付けられた。若冲としては珍し

    伊藤若冲の新発見。絵巻《果蔬図巻》を福田美術館が公開
  • OMAによる東京初の大規模建築。「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が目指す都市の結節点

    OMAによる東京初の大規模建築。「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が目指す都市の結節点東京都心部の虎ノ門ヒルズエリア。森ビルが10月6日に開業させる「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の内部が公開された。大手建築設計事務所「OMA」による東京初の大規模建築としても注目を集めるこの高層ビルはどこに注目すべきだろうか? 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 今年もっとも注目すべき大規模プロジェクトのひとつである、森ビルの虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(以下、ステーションタワー)。10月6日の開業を前に、その内部が報道陣に公開された。 森ビルはこれまで「虎ノ門ヒルズ 森タワー」(2014年竣工)、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(2020年竣工)、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(2022年竣工)を相次いで開業させてきた。今回のステーション

    OMAによる東京初の大規模建築。「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が目指す都市の結節点
  • 「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が東京国立博物館で開催

    「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が東京国立博物館で開催「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに、根源的な生の光景を出現させてきたアーティスト・内藤礼。その個展が、上野の東京国立博物館で開催される。会期は6月25日〜9月23日。 内藤礼 死者のための枕 2023 シルクオーガンジー、糸 撮影=髙橋健治 「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに、根源的な生の光景を出現させてきたアーティスト・内藤礼。その個展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が、上野の東京国立博物館で開催される。展はエルメス財団との共同企画。会期は6月25日〜9月23日。 東京国立博物館 館外観 内藤礼は1961年広島県生まれ、現在は東京を拠点に活動している。空気、水、重力といった自然がもたらす事象を通して「地上の生の光景」を見出す空間作品を生み出してきた。近年の大型個展

    「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が東京国立博物館で開催