戦国武将・内ヶ島氏理は「陸の孤島」の統治者 戦国武将で、悲惨な死・非業の死・可哀想な死を遂げた人は数多くいます。しかし、純粋な「不運」で一族郎党が全滅して、しかも未だにどこに眠っているのか分からないという、こんなケースはちょっと他にないでしょう。 内ヶ島氏理(うちがしま・うじまさ、或いはうじとし)は、世界遺産としても有名な飛騨国(岐阜県北部)白川郷の帰雲城(きうんじょう、或いはかえりくもじょう)を拠点としていた戦国武将です。 当時の白川郷は「陸の孤島」とも言うべき山深い土地で、他国の侵略を受けることなく、内ケ島氏が代々統治してきました。 しかし、氏理の代になると天正4(1576)年~天正6(1578)年にかけて立て続けに侵略の手が伸びてきます。飛騨統一をもくろむ姉小路頼綱(あねがこうじ・よりつな)や、中にはあの「軍神」上杉謙信もいました。 ところが、さすがは陸の孤島。侵攻していった武将たち