「人は変われる」という成長思考を持つリーダーは、部下を意欲的に指導する。反対に「人の能力・資質はそう簡単に変わらない」という固定思考の持ち主は、部下のパフォーマンスと意欲を阻害する。数々の研究成果と対策法を紹介。 あなたは上司から、ある重要なスキルを伸ばす必要があると指摘された。そこで懸命に努力して、たしかな進歩を遂げた。しかし、改善の必要性を指摘した当の相手は、あなたがスキルアップしたことに気づいてくれない……こんな経験はないだろうか。もしかすると、これが転職の理由になったという人もいるかもしれない。 あるいは、こんなケースはどうだろうか。上司としてのあなたは、部下のお粗末な仕事ぶりにがっかりさせられ、その能力は権限に見合っていないと結論づけた。したがって部下の成長を助けることを諦めて、裏で同僚にグチをこぼすようになった。 どちらもよくある話だが、これらは「固定思考」に根差した問題である