田島はいつも「女にモテたい」と言っていた。 放課後の教室、少し温度が落ちたその場所で机と椅子だけが静かに並んでいた。 いくつかの机の上には綺麗に畳まれた制服が置かれていて、ときおり吹き込む風にカーテンが揺れていた。 床に落とし込まれた太陽の光もそれに合わせるように揺れていて、少しだけオレンジがかった光が揺らめく様は、まるで炎のようでもあった。 窓の外からは野球部の声が聞こえていて、さらに遠くからはダンプカーのエンジン音がうっすらと聞こえていた。 それ以外は静かで、夕方の空気と放課後の静寂がそこにあった。 チャイムが鳴った。 それを合図にしたのか分からないが、鳴り終わるのを待って田島がポツリと言った。 「女にモテてえんだよ」 田島は野球部の練習を見下ろし、グラウンドの白い砂の反射が眩しいのか、少し眩しそうに眼を細めながら、これでもかというばかりに力強くそう言った。 それは切実な魂の叫びのよう
![旧友と、伝説のクソゲー「ダウボーイ」のクリアを目指したとき、確かに僕は、そこに人生の真理を見た。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e5e2e92439b7d060793eeb5f97b8e286da99ad90/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblog.tinect.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F12%2Fee41e6fad68385555e52040dbc32d3dc.jpg)