北海道日高町にあるYogiboヴェルサイユリゾートファームは「引退馬が余生を送れる牧場」というコンセプトで2018年にオープン、支援会員によるマンスリーサポート制度やクラウドファンディングなど従来の枠にとらわれない斬新な経営で急成長を遂げた。今年5月ツイッターに投稿されて大きな反響を呼んだ〈牧場で馬(同ファーム繋養馬のアドマイヤジャパン)がYogiboに寝そべる動画〉の牧場といえば、「ああ」と思い当たる人も多いだろう。 周囲の関係者からは「絶対に失敗する」と陰口を叩かれていた「引退馬ビジネス」を成功に導いた秘訣とはいったい何だったのだろうか(全2回のうち第1回/続きは#2へ)。 内定を辞退して牧場経営の道へ 崇文さんがこの世界へ飛び込んだのは、母・美由紀さんの再婚相手で義理の父にあたる小川義勝さんが2015年に病気で亡くなったことがきっかけだった。日高に創業30年近くの三城牧場を所有してい