保田隆明(ワクワク経済研究所LLP代表) 【第11回】 2008年09月24日 経済報道の曖昧さを暴いてくれる 「確率・統計」の知識 以前、当コラムで、前期はミクロ経済学に相当の時間を費やした、という話をしたが、その次に苦労したのは「確率・統計」の授業であった。そう、高校の数学の授業でもやったあの「確率・統計」である。「ABCDEの5人のうち3人を選ぶ方法は何通りあるか?」という質問を聞くと、「ああ、そんなのやったな」と思いだす人も多いに違いない。しかし、なぜファイナンスの大学院で「確率・統計」なんだと疑問に思う人も多いだろう。しかも、この「確率・統計」の授業は必修科目なのである。 株価と為替は どの程度連動しているのか? 実は、ファイナンスや経済学においては、上記のような順列の問題より、統計分析の手法を身につけることが重要となる。 たとえば、メディアで株価の動きを解説する人たちは