日本振興銀行に警視庁の家宅捜索が入り、先に会長を辞任した木村剛氏にも任意の事情聴取があったと報じられている。目下の嫌疑は検査妨害で、重要案件に関わる社内メールの大量削除などがあったらしい。メールの削除があったことについては、西野社長が認めている。但し、木村氏は今のところこの件への関与を否定しているという。 振興銀行への金融庁検査は、異例の長期間にわたって続いていた。加えて、先の決算は51億円の赤字で、これはSFCGによる債権の二重譲渡問題の影響を含まない業績だ。 ビジネス的には傍目からも変調と見える状況だった。木村氏は、先般、この決算の責任を取る形で会長を辞任した。 加えて、報道を見る限り、出資法違反の疑いが濃い。SFCGから買い取った債権を1ヵ月後にSFCGに買い戻させる実質的に融資になる取引で、この際の手数料は経済的には金利に外ならない。 手数料を利回りに換算すると年利45.7%にもな