社長が、「能力のある従業員ならいくら給料を出してもいいんだが!」と思っても、帯に短かしたすきに長し。なかなか最適な人材に出会わない。 私のところにも、「中小企業にも優秀な人材が適正に配置されるシステムを、政府は構築すべきだ」といったことを言ってこられる方がいらっしゃるのだが、社会主義の国ならともかく、自由主義の日本で人材割当制を実現できるはずもない。 リーマン・ショック後の激烈な不況は日本企業にとって大きな不幸ではあったが、私の知り合いの社長は「悪いことばかりでもありませんでしたよ」と言う。 「不況対策予算をいろいろとつけてもらったせいでしょうか、私の仲間でも案外倒産は少なかったと思います。亀井(静香)さんの返済猶予措置も、実際に使った人は私の周りにはいませんが、『最後の最後にはこれがある』という安心感がありました。 また、当社の場合は雇用調整金をフルに使わせてもらい、日頃やらなければなら