[東京 16日 ロイター] 政府税制調査会(会長:野田佳彦財務相)は16日午後、2011年度税制改正大綱をまとめ、菅直人首相に提出した。法人実効税率を5%引き下げ、雇用促進税制や環境関連投資、総合特区制度・アジア拠点化などを推進するための政策税制措置を講じるなど企業に手厚い税制改正となった。 他方個人には、給与所得などの控除制度見直しなど富裕層中心に増税色の強い内容となったのが特徴。「デフレ脱却と雇用のための経済活性化」を改正の柱に据え企業減税に傾注した結果、法人税減税では見合い財源の確保が不十分で、当初目指した「成長戦略と財政健全化の両にらみ」は道半ばに終わった。 政府は今夕の臨時閣議で11年度税制改正大綱を決定する。 11年度税制改正では、(1)デフレ脱却と雇用のための経済活性化、(2)格差拡大とその固定化の是正、(3)納税者・生活者の視点からの改革、(4)地方税の充実と住民自治の確立