『ハイパーハードボイルドグルメリポート』上出遼平が語る、テレビマンの矜持 「安易な物語に矮小化したくない」 海外の少年兵やマフィア、カルト教団などに接近し、その食生活に迫るというかつてない切り口で注目を集めたグルメ番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(テレビ東京系)が、同番組のプロデューサーを務める上出遼平氏によって書籍化された。 本書では、番組で大きな反響を呼んだケニア最大のゴミ山で暮らす青年との出会いの背景で、どんな心の交流があったのかなどの裏話だけではなく、上出氏が街についての鋭い考察を述べたり、番組では快活に振舞っていたように見えた台湾のマフィアの態度について、マスコミが喜ぶような「マフィア」を演じていると感じたことなど、上出氏のテレビマンとしての姿勢や考え方も示されている。番組が描き出した光景はあくまでも一部であり、現実は多面的であることを改めて著したという意味でも、ノン