ブックマーク / call-of-history.com (4)

  • 「ポル・ポト<革命>史 虐殺と破壊の四年間」山田寛 著

    破壊と殺戮の二〇世紀の百年の中でも殊更異彩を放つのが1975~79年のカンボジアを支配したポル・ポト体制であった。人口八〇〇万人の国家で、約一五〇万人から二〇〇万人が殺され、全ての国民が農地へと送られ、貨幣と市場が否定され、宗教、文学、音楽、ありとあらゆる文化が弾圧され、行政機構が解体され、多くの建造物や社会インフラが破壊された。未だ謎の多いポル・ポトによる革命を整理した一冊。 ポル・ポトとクメール・ルージュ統治下のことについてはわからないことが多い。証拠となる資料があまり残っていないこと、クメール・ルージュ時代の真相解明が政争の道具となりがちなこと、事件を総括する裁判がその後の政治状況もあってなかなか開かれず、開始されたのが2007年とかなり間が空いたこと、当事者の多くが老齢で認知症となった者もいて証言を得にくくなっていること、そしてポル・ポト一人にその責をかぶせて真実に蓋をしてしまう傾

    「ポル・ポト<革命>史 虐殺と破壊の四年間」山田寛 著
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    lbtmplz 2018/07/09
    なるほでない
  • 「図説 ジャンヌ・ダルク(ふくろうの本」上田耕造 著

    2018年6月現在で最も新しく(2016年発売。2017年刊の 堀越孝一著「ジャンヌ=ダルクの百年戦争 (新・人と歴史 拡大版)」(清水書院)があるがこちらは1991年刊の再刊。こちらもお勧めの入門書である。)、簡潔にまとまっていて手軽に入手できるジャンヌ・ダルク入門書である。ふくろうのシリーズらしく図版が豊富で、ジャンヌの多数の肖像画はもちろん、地図や系図、戦闘図など多数収録されているので直感的にわかりやすい。 第一章では百年戦争の推移が前史となるノルマン・コンクエストから紐解かれ、第二章でジャンヌの生涯を追い、第三章では「ジャンヌ・ダルクを読み解く」と題して三つのテーマからジャンヌの実像に迫る内容となっている。ジャンヌ・ダルクを描くというよりも百年戦争史の中にジャンヌ・ダルクを位置づける試みがなされているといえよう。 その第三章だが、「ジャンヌ・ダルクはフランス軍を勝利に導いたのか

    「図説 ジャンヌ・ダルク(ふくろうの本」上田耕造 著
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    lbtmplz 2018/06/24
  • 「オカルトの帝国―1970年代の日本を読む」一柳 廣孝 編著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    映画、TV、小説、アニメ、マンガ、ゲームなどのサブカルチャーから宗教・思想さらには日常生活の隅々までオカルトは薄く広く拡散している。日におけるオカルトの広がりのルーツを辿ると1970年代に行き着く。では、現代日という「オカルトの帝国」の原風景といえる1970年代のオカルトの大流行はどのようなものであったのだろうか。「閉ざされた知であるオカルトが白日の下にさらされた1970年代」を描く論文集である。 ただし、絶版。ひと通りネット書店を見て回っても購入することは出来ないようなので、興味がある方は図書館か古書店で。 目次 第一部 オカルトの日 第一章 オカルト・ジャパン・シンドローム――裏から見た高度成長 第二章 小松左京『日沈没』の意味 第三章 ディスカバージャパンと横溝正史ブーム 第二部 メディアのなかのオカルト 第四章 エクソシスト・ショック――三十年目の真実 第五章 「ノストラダ

    「オカルトの帝国―1970年代の日本を読む」一柳 廣孝 編著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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    lbtmplz 2015/08/30
  • 「すばらしい新世界」オルダス・ハクスリー 著 | Kousyoublog

    ずっと読みたいと思っていた。1932年に描かれた作はディストピア小説の傑作として、オーウェルの「一九八四年」と並び称されることも多い。その理由は読めばわかる。 西暦2540年、世界は自動車王フォードを神格化し、高度な効率化に基づく高福祉の実現によって安定社会を築き上げていた。人間は工場で生産され、条件付け教育に基づいて欲望は抑えられ、フリーセックスの奨励とソーマと呼ばれる快楽薬はストレスを解消し、遺伝子操作に基づき生まれながらにして定められた階級の中であるべき人生を歩む。共同性(コミュニティ)、同一性(アイデンティティ)、安定性(スタビリティ)をモットーとする「すばらしい新世界」だ。 この作品世界は著者ハクスリーの未来予測に基づいて構築されている。1932年、彼は未来をどのように予測したか、書に収められた1946年の「著者による新版への前書き」で詳しく語られているが、この前書きは実に鋭

    「すばらしい新世界」オルダス・ハクスリー 著 | Kousyoublog
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    lbtmplz 2014/12/21
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