いろいろなサルの仲間 2016年は申年。申はサルと読む。サルと言えば日本では、チンパンジーやニホンザルを思い浮かべる。サルにはどんな仲間がいるのだろうか? 日本語におけるサル(猿)とは、通俗的な意味ではサル目(霊長目)のうち、ヒト(古人類を含む)を除いたものの総称である。ただし、生物学的観点から見ればヒトもまた「サル」の一種に他ならない。日本の歴史的文献においては、単に猿といえば日本固有種のニホンザルを指す場合が多い。 しかし、世界を見るとサルの種類は多い。学術的な定義上はオナガザル科(旧世界猿、old world monkey)と広鼻猿(新世界猿、new world monkey)の総称である。 つまり、サルのうち原猿(曲鼻猿とメガネザル)と類人猿(チンパンジーなど)を含まない。そのため日本語でも、特に翻訳文献で、サルにこれら(特にヒトに最も近いチンパンジー)を含めないことがある。 原猿