東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の松」として守られながらも、年々、弱って枯れそうになってきた福島県南相馬市にある松の木、「かしまの一本松」が、来月、伐採されることが決まりました。 ところが、長い間、根元が海水にさらされた影響で年々弱って枯れそうになっていて、樹木医も「回復は見込めない」と診断していました。 この一方で、周辺一帯を新たな防災林として県が整備する計画が持ち上がり、地元と県が話し合った結果、一本松は来月27日に伐採されることが決まりました。 地元でこの松を守る取り組みを続けてきた「一本松を守る会」の会長の五賀和雄さんは「しかたないことですが、残念です。松はなくなっても震災の教訓は伝え続けていきます」と話していました。 「一本松を守る会」はこの松の種から苗木を育てていて、将来、近くに植えたいとしています。