『コンサルティングの極意: 論理や分析を超える「10の力」』(岸田雅裕著、東洋経済新報社)の著者は、「東大に入ったものの、霞ヶ関にも、財閥系企業にも銀行にも憧れはなく」、下積みよりいまのやりがいを求めたかったためパルコに入社したという人物。その後、さまざまなプロセスを経て、コンサルタントとして活躍しているそうです。つまり本書は、そんな異色の経歴があるからこそ生まれたものともいえるでしょう。 実際の経験から学んだことを軸として、コンサルタントに必要な能力・資質である「10の力」を各1章ごと、全10章という構成によって解説した内容。各章のタイトルおよびサブタイトルは、次のようになっています。 聞く力 相談されることから仕事は始まる 先見力 常にクライアントの利益を第一に考える 献身力 正しい方向にクライアントを導けるか 突破力 自分の限界を超えるまで考えて考え抜く 巻き込み力 志とコミュニケー