これから労働市場の流動化が進もうが進むまいが、一つだけ確実なことがある。 それは、今後は格差がいっそう拡大するということだ。 具体的にいえば、ポスト工業社会に対応してむしろ給料の上がる人間と、キャリアがデフレ化 してどんどん中国に近づいていく人間の二極化である。 こればっかりは鎖国でもしないかぎり、もうどうしようもない。 そういう意味では、流動化とは、労働市場の効率を高めて前者を増やしましょうということになる。 個人レベルでいうなら、自主的に努力してキャリアの付加価値を高めましょうということだ。 ここで一点、とても重要なことを確認しておきたい。 昔の貴族階級は打倒すれば庶民は豊かになれたかもしれないが、こういう状況で金持ちを締め上げても 貧乏人は豊かにはなれないということだ。 ここでいう格差というのは、つまるところ、担当業務の付加価値が高いか低いかということなので、 稼ぎ手を規制なんてした