今回はいつものお話とは別に、大河ドラマ『軍師官兵衛』をテーマにしてみましょう。ここで黒田官兵衛は軍師だ、と捉えられていますが、軍師ってそもそも何? 戦争を実行するに際し、必要な3つの要素は「戦術(Tactics)・戦略(Strategy)・兵站(へいたん)(Logistics)」であるといわれます。 いま、信長から毛利攻めの指令を受けた羽柴秀吉を例に取ります。目の前には播磨三木城がある。これをどう攻める? 力攻めか、裏切りを誘うか、兵糧攻めにするか。それを考えるのが戦術。三木城を落とすことが中国地方の制圧にどういう意味をもつ? 時間を掛けても東播磨を掌握して対毛利戦の前線基地にするか、三木城に対応する適当な兵を割いて西進を急ぐべきか。それを考えるのが戦略。羽柴軍の兵をどこでどう募り、彼らをどうやって食べさせる? それを考えるのが兵站、です。 お隣の国の劉邦(BC256?~195年)が覇王・