経営再建中のシャープが来春に大卒百数十人程度を採用する方針を固めたことが4日、分かった。シャープは、過去4年間で従業員数を6千人以上減らしており、今年もさらに削減する計画だが、再建には若手の補強が必要と判断した。ただ、約200人を採用した今春よりは減らす。 シャープは、液晶事業への過剰投資で経営危機に陥った平成24年に、希望退職制度で約3千人を削減。自己都合退職も相次ぎ、23年3月に約3万人いた国内従業員は今年3月で2万4千人に減った。さらに今年も、人件費の高い45〜59歳の社員3500人を対象に希望退職を募る。 一方、新卒採用は25年春、26年春はそれぞれ100人程度に絞り込んだ。その後、中国市場で中小型液晶の売り上げが好調に推移し、業績が一時的に回復したため、27年春の採用を倍増させた。しかし採用活動を終えた26年度後半、液晶市場の競争激化や太陽電池事業の不振で、同年度の最終損益は