安倍晋三首相の演説を衆院選期間中、2度聞く機会があった。18日の池袋駅東口、21日、選挙戦最終日の秋葉原駅電気街口の演説だ。 安倍首相は過去4回の国政選挙で秋葉原駅前での演説をフィナーレにし、勝利を収めていた。だが、東京都議選の7月1日に行った演説で1時間以上にわたる「安倍やめろ」コールに演説を妨害され、堪忍袋の緒が切れた安倍首相は「あんな人たちに負けるわけにはいかない」とやって、その場面だけを切り取った一部テレビ局の「印象操作」もあって、自民党は大敗を喫した因縁の地だ。 18日、池袋駅東口には、移動するにもひと苦労なほど、聴衆が集まっていた。演説が始まる前に抗議をしていそうなグループを探したが、それらしき団体はいなかった。特定の団体が30人ほど、同じ場所に陣取って、道行く人に「モリカケ問題」を批判する新聞を配っている程度だった。 7月の演説で起きた抗議は自然発生的なものではなく、初めから