日本の大学を卒業後ドイツに移住、大学入学や就職の苦労などもしながらも住み続け、『ドイツ人と日本人 比べてみたらどっちもどっち』という著書もあるライターの雨宮紫苑さん。ドイツに興味を持ち始めたのは大学生のときで、授業だけではなく、独学でもドイツ語を学ぶようになった。そこでいつも言われたのは「なんで英語じゃないの?」だったという。その問いを紐解くと、「学ぶとは何か」という問いの答えも見えてくる――。 なんの役に立つの? 「なんで英語じゃなくてドイツ語を勉強するの? なんの役に立つの?」 大学でドイツ語を勉強し、卒業後ドイツへ移住、現在もドイツ在住のわたしは、ときどきこういう質問をされる。ドイツの公用語はドイツ語だが、「海外在住=英語がペラペラ」だと思っている人も一定数いて、わたしがドイツ語で生活していると知ると「なんでわざわざドイツ語?」と怪訝な顔をされることもある。 その一方で、「ドイツ語を