さすがに大都市だけあって、ロンドンには書店がたくさんある。 今日はいつもと違うルートで大学図書館に向かって歩いていると、大きな書店に出くわした。さっそくなかに入り、ぼくの専門分野の本が置かれている階まで上がる。最上階の人気のあまりないエリアだが、それでも専門図書だけで幅広の本棚が3、4本はある。関連分野まで広げれば、その数はずっと増える。 アルファベットを読みやすいように顔を横に傾けながら、面白そうな本を探す。最新のテーマでもう何冊も本が出ていることに驚き、著名な研究者がまた新刊を出したことにまた驚く。「アナタ、また本出したんですか」という感じだ。 とにかく本というものは次から次へと現れる。正直、3年ぐらい新刊を出すのを止めてみませんかという気分になることもある。これじゃ、いつまで経っても読み終わらないじゃないか。 というわけで、ぼくはいつものように本棚に圧倒される。 ぼくがまだ大学生のこ