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ブックマーク / oda-makoto.hatenadiary.org (4)

  • 小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」 - 『現代アメリカの陰謀論』を読む

    安部首相のあまりにも不可解なタイミングの退陣表明のあと、ウェブ上ではアメリカ・ブッシュ政権の陰謀とか某カルト宗教団体の陰謀など、「陰謀論」が飛び交っているようです。「陰謀論」は、マスコミではほとんど流れていないという点に特徴があります。逆に言えば、麻生クーデター説のように、マスコミに出ているものは「陰謀論」とは呼べないということです。マスコミにはけっして出ない「真相」があるという信念の背景には、外国やエリート集団や秘密結社や宗教集団や宇宙人などといった、影で社会を動かしている巨大な権力が、政府やマスコミをも動かして「真相」を隠しているのだから、むしろ政府の公式見解やマスコミに出てきたものはすべてまやかしだという信念があります。 「陰謀論」の人気は、誰も全体を見通せなくなっている現代社会の複雑さを一気に単純にして縮減してくれることと、自分だけが「真相」を知っているという自尊心を与えてくれるこ

    小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」 - 『現代アメリカの陰謀論』を読む
  • 小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」 沖縄戦の「歴史修正」からなにを学ぶのか

    海とばばさんに続いて、黄色い犬さんとmacbethさんからもコメントいただき、ありがとうございました。海とばばさんの、「証言をできる人たちが世代的に減っている今、こんな歴史修正がおこなわれている。何のための『歴史』なんでしょう」という言葉を受けて、黄色い犬さんが、「こういう『歴史』から学べることって、すごくつまらないもののような気がします」と書いています。歴史修正主義(歴史見直し論)によって修正された「歴史」から学べることはごくつまらないことしかないということには賛成です。日国家や旧日軍の行なったことで、「美しい国・日」のイメージに都合の悪いことは、「修正」していくわけで*1、歴史修正主義者にとって、「歴史」とは自分たちのアイデンティティを増長させるためのものであり、最初から「学ぶ」ものではないということでしょう。 そして、そこからいまの学生たちが学んでいることは、自分にとって都合の

    小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」 沖縄戦の「歴史修正」からなにを学ぶのか
  • 樫村愛子『ネオリベラリズムの精神分析』を読む(ついでに宮台真司『亜細亜主義の顛末に学べ』も読む) - 小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」

    樫村愛子『ネオリベラリズムの精神分析――なぜ伝統や文化が求められるのか』光文社(光文社新書)、2007年7月刊。 Isbn:9784334034153 書のテーマは「はじめに」で明確に書かれています。樫村さんは次のように述べています。 社会の流動化が進むことで、社会の「恒常性」が奪われ、長期的展望が成り立たないこと――。これが現在の私たちに突きつけられている問題であり、書のテーマである。 そして、流動化に対する不安から反動的な政治制度に回帰したり、個人と社会の変化の自由を否定したりする、今日の復古的な社会的「気分」を批判すること――。すなわち、社会の解体と流動化を進める「再帰化(……)」をあくまで肯定し、「恒常性」と「再帰性」という衝突する問題を両立させること――。これも書のテーマである。(13-14頁) 「恒常性」と「再帰性」を両立させること、なるほどテーマは明確です。けれども、そ

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  • レヴィ=ストロース追悼 - 2009-11-04 - 小田亮のブログ「とびとびの日記ときどき読書ノート」

    レヴィ=ストロースが10月30日に亡くなったというニュースが今朝はいってきました。コメントでもそのことを書かれた人もいましたね。去年11月に100歳の誕生日を迎えたときも寝たきりになっていたので、ああやっぱりそうなのかという感想でした。「祝 レヴィ=ストロース100歳の誕生日」を書いてから1年もたたないうちでしたね。 共同通信社から追悼文の寄稿を依頼されましたが、短時間で(もちろん予定原稿なんか作っていませんからね)、しかも原稿用紙3枚ぐらいだと何も書けない感じで、いちおう寄稿しましたが、新聞向けとは思えないものとなりました(依頼した方も、時間がないので、しょうがねえなあという思いで配信するのではないかな)。 いま、その改訂増補版を書いているところです(まあ、代打で三振したあとにベンチ裏で素振りしているようなものですが)。これくらいの枚数だとすこしはましなものを書けたのになという思いで、加

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