【ソウル=竹腰雅彦】村上春樹氏の長編小説「1Q84」が韓国でも大ヒットしている。 近年の日本小説人気もあって、韓国語版の発行部数は、8月末の発売から2か月半で56万部を突破。1巻は9週連続で主要書店とインターネットの書籍売り上げ1位を記録している。 ソウルの3大書店。ベストセラーコーナーには、いずれも総合、小説部門の1位に「1Q84」の1巻が置かれている。出版社によると、日本で発売後の6月に約8000万円で版権を取得。村上氏の作品は韓国で既に110作品以上が翻訳されており、最も知名度の高い日本人作家だが、「1Q84」のネット購入者は38%が10〜20代で、「新しい読者層が開拓されている」(出版社)という。 韓国では近年、江國香織、奥田英朗、辻仁成氏ら人気作家の作品がベストセラーになっており、出版業界関係者によると、日本の小説は大手書店の売り上げで韓国の小説を上回り、図書館でも貸し出し上位を