結婚詐欺などの容疑で埼玉県警が逮捕した東京都豊島区の無職女(34)の周囲で知人男性の不審死が相次いだが、女と男性らを結びつけたのは、インターネットの婚活(結婚活動)サイトだった。格安費用、相手と容易に知り合えるメール交換--など、善意で使えば手軽な婚活ツール。しかし、悪用されやすい難点もある。ネット利用など、多様化する婚活の現状を追った。【宍戸護、藤田祐子】 「仕事で出会う異性は限られているし、合コンも気後れした」。00年に婚活サイトで知り合った男性と2年後に結婚した京都市の女性(43)は、登録した理由をこう話した。 何度かお見合いをしたがうまくいかず、30歳を過ぎると希望する条件から大きく外れる男性しか紹介されなくなった。婚活サイトでは、10人近い男性とメールを交換して4、5人と会い、夫と知り合った。「最初の自己紹介メールで勤め先や本名を名乗るまじめな男性ばかりで不安は感じなかった」。だ