鹿児島県民のソウルフード「やぶ金」のうどん。桜島と鹿児島市街地を結ぶ桜島フェリー内で提供されています(筆者撮影) 毎日の通勤・通学で過ごした時間も、思い返してみればしみじみと懐かしいもの。電車通学で見た車窓の風景、バスの中で聞いた音楽、同級生との会話、それぞれの人に懐かしい思い出の情景があることだろう。 鹿児島県では桜島と鹿児島市街地を結ぶ桜島フェリーが日々運航している。県の真ん中に錦江湾(鹿児島湾)を挟んで桜島がある地形的条件のため、観光だけでなく通勤や通学の日々の足にフェリーを利用している人たちがいる。平日118便、土日130便、24時間営業と活発に運航している欠かせないインフラである。 このフェリー内で提供されているのが「やぶ金」のうどん。船旅は片道15分と短いが、それでもフェリーに乗り込んだら急いで食べに行く人が絶えない鹿児島のソウルフード的存在である。昭和56年に始まり、長きにわ