活動時間がやたらと長いブラック部活の実態は、顧問として長時間労働を強いられる教員だけでなく、子どもの健全な成長を危惧する保護者たちの間にも、問題視する声は少なくないようです。忙しすぎる練習スケジュールの再考を中学校に強く求め続け、ついに改善させた父親に、その「勝因」を聞きました。(朝日新聞編集委員・中小路徹) 【マンガ】「死ぬくらいなら辞めればいい」が、なぜできないのか? ネットで共感呼んだツイッター漫画 「この部活動は長すぎる!」。父親は憤りを収められませんでした。中学生になった長女は、ソフトテニス部に入ると、帰宅後ぐったりとして寝てしまい、深夜に起きて宿題をこなす生活となっていたのです。外食に誘っても「疲れているから家で食べたい」と断られる。父親は立ち上がりました。 40代会社員のこの父親は「スポーツは健全な体をつくるためにあるのに、むしろ心身を壊してしまいそうでした」と振り返ります