一冊の本ができあがるまでにデザイナーがどのように関わっているのかを検証するために毎回一組のデザイナーにフォーカスする企画「SPOT」。今年の4月にはその第1回としてMevis & Van Deursenの仕事に焦点を当て、彼らが出版の現場でどのような役割を担っているのかを彼らの手がけた書籍を入り口に紹介する企画を設けた。SPOTの2回目として、今年の9月にThe Tokyo Art Book Fair内で展覧会 *1 を予定しているのは世界で最も活躍するデザイナーの一人、イルマ・ボーム *2 だ。 イルマは現在オランダのアムステルダムを拠点としながら、主にブックデザインの仕事を手がけている。これまでに250冊以上のブックデザインを手がけ、エンボスのみで図版が表現されたシャネルのコミッションワークや、ニューヨークのMoMAやアムステルダムのRijks Museum、プラダ財団やルイ・ヴィトン