2019年4月10日のブックマーク (4件)

  • 元号、今や世界で日本だけ 地震や噴火で改元した歴史も:朝日新聞デジタル

    元号は東アジアの漢字文化圏に特有の制度だ。世界を見渡せば、時間を計る尺度として西暦やイスラム暦、仏暦などが広く使われている。これらは君主の交代などで改元する元号とは異なり、宗教的指導者の死去などを基点に一列の数字で年を数える紀年法だ。 元号は紀元前2世紀、中国・前漢の武帝が定めた「建元」が最古とされる。中国の歴代王朝が定めたほか、漢字などの中国文化の広がりとともに、朝鮮半島などの周辺諸国でも用いられた。朝鮮半島などでは経済的な利益を求めて主に中国の元号を使ったが、日やベトナムのように独自の元号を定める国もあった。日の元号は、近現代に至る国づくりが中国からの影響を受けながら、一定の距離のもとに独立と統一を果たしてきたことも示す。 日では、645年の「大化」に始まるとされる。権勢をふるった蘇我入鹿を中大兄皇子(後の天智天皇)らが殺害した事件を受けて、皇極天皇(天智・天武天皇の母)が史上初

    元号、今や世界で日本だけ 地震や噴火で改元した歴史も:朝日新聞デジタル
  • 読み、題材…「令和」に違和感 専門家「りょうわでは」:朝日新聞デジタル

    新しい元号となる「令和(れいわ)」は、1300年以上ある日の元号の歴史の中で初めて「国書」が典拠とされた。出典から外れた中国古典の専門家はどう受け止めているのか。中国思想史が専門の小島毅・東京大教授は、いくつもの違和感を指摘する。 政府は新元号の出典を『万葉集』巻五「梅花(うめのはな)の歌三十二首并(あわ)せて序」の「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、(後略)」と発表した。小島さんが最初に違和感を指摘するのが、新元号の読み方だ。「令」を漢音で読めば「れい」だが、比較的古い呉音(ごおん)なら「りょう」だ。小島さんは「当時の法制度は『律令(りつりょう)』。皇太子や皇后の出す文書は『令旨(りょうじ)』。大宰府で『万葉集』の観梅の宴を主催した大伴旅人(おおとものたびと)が想定したのは呉音だっただろうから、『りょうわ』でもよいのでは」という。アルファベット表

    読み、題材…「令和」に違和感 専門家「りょうわでは」:朝日新聞デジタル
  • 「家族と安定がほしい」心を病み、女性研究者は力尽きた:朝日新聞デジタル

    大きな研究成果を上げて将来を期待されながら、自ら命を絶った女性がいる。享年43歳。多くの大学に就職を断られ、追い詰められた末だった。 西村玲(りょう)さん、2016年2月2日死去。 東北大学で日思想史を学んだ。江戸中期の普寂(ふじゃく)という僧侶に注目した仏教の研究で、04年に博士(文学)に。都内の多摩地区にある実家に戻って両親と同居しながら、研究に打ち込んだ。 翌05年、日学術振興会の「SPD」と呼ばれる特別研究員に選ばれた。採用された人に月額約45万円の研究奨励金を支給する制度だ。「これで(研究で使う)がバンバン買える」と、両親に喜びを伝えた。「もらったお金の分は、研究成果で返さないといけない」 年に論文2、学会発表4。自らにノルマを課し、経典などを大量に運び込んだ2階の自室にこもった。数少ない息抜きは両親と囲む卓。箸を動かしながら、研究の内容を早口で熱く語った。「覚えたこ

    「家族と安定がほしい」心を病み、女性研究者は力尽きた:朝日新聞デジタル
  • 文系の博士課程「進むと破滅」 ある女性研究者の自死:朝日新聞デジタル

    仏教を研究してきた西村玲(りょう)さんは、2016年2月に亡くなった。 04年に博士(文学)に。05年、月額45万円の奨励金が支給される日学術振興会の特別研究員に選ばれた。 実家で両親と暮らしながら研究に打ち込み、成果をまとめた初の著書が評価されて、09年度に若手研究者が対象の賞を相次いで受賞。恩師は「ほとんど独壇場と言ってよい成果を続々と挙げていた」と振り返る。 だが、特別研究員の任期は3年間。その後は経済的に苦しい日が続いた。 衣住は両親が頼り。研究費は非常勤講師やアルバイトでまかなった。研究職に就こうと20以上の大学に応募したが、返事はいつも「貴意に添えず」だった。読まれた形跡のない応募書類が返ってきたこともあった。 安定した職がないまま、両親は老いていく。14年、苦境から抜け出そうと、ネットで知り合った男性との結婚を決めた。だが同居生活はすぐに破綻。自らを責めて心を病んだ。

    文系の博士課程「進むと破滅」 ある女性研究者の自死:朝日新聞デジタル